高田吉孝のブログ

自民党の参院選公約と相続対策の関係について思うこと・・・

自民党は20日、参院選公約を発表しました。衆院選に続いて経済再生を前面に打ち出し「思い切った投資減税と法人税の大胆な引き下げを実行」することを明記しました。


アベノミクスへの期待感と日銀の異次元緩和の導入により、一時(5/23の高値(ザラ場)15,942円)は16,000円近くまで急上昇した日経平均も、現在は調整局面で13,000円前後となっています。65日の成長戦略第3弾の不発で更に株価が下がり、ドル円も下落(円高)した時も、そして今も、株高・円安を期待する個人投資家は、「参院選勝利と消費税増税を実現したい政府は、きっと何かやってくれるはずだ」と思っている(願っている)に違いありません。20日の参院選公約だけではインパクト不足です。


さて、話を本題に戻しまして、自民党の参院選公約と相続対策の関係について思うことですが、当然直接的には関係ありませんが、「法人税の大胆な引き下げの実行」が資産家の相続対策において重要かつ必須である『法人の活用』に大きく関係します。

 私たち(青山財産ネットワークス(旧船井財産コンサルタンツ)は、創業時から、収入UPと法人活用による節税を相続対策の中心に据えたコンサルティング(イチマルコンサル)を展開し、私も法人活用をテーマにしたセミナーを数多く開催してきました。

 昨年の法人税減税(平成2441日以後開始事業年度から)実施と、今年の税制改正(平成2711日から実施)による所得税の最高税率の引き上げによる増税決定により、個人の所得税(住民税合わせると最高税率55%)と法人税(復興増税3年間経過後の平成2741日以後の地方税を合わせた法人実効税率は大法人で35.6%、中小法人の年800万円以下の所得に対しては23.2%)の差は以前にも増して大きくなりました。


所得税グラフ
法人税実効税率グラフ 


最近では、法人活用について書かれた本も多く発行されていますが、まだまだ本当に法人を徹底的に活用できている方は少ないと思います。ましてや相続対策まで含め総合的に実行されている方は更に少ないでしょう。


結論から言うと、収入が高く所得税率が高い場合は、法人を活用しない理由はないと思います。税制の方向性(個人は増税、法人は減税)からも疑う余地はありません。しいて気になるとすれば、現時点では心配する必要はないと思いますが、過去にあった『同族会社に対する留保金課税』です。


 留保金課税制度は、平成12年〜平成22年にかけて改正が重ねられています(特に平成1819年改正が大きなものでした)。現行法(平成25年)では、期末資本金の額が1億円以下の会社(※)については適用がないこととなっております。


※留保金課税制度については、kiyusama31さんのブログ『税務・会計本の感想文』に過去の経緯も含めわかりやすく解説されています。


つづく(次回に『相続対策』における『法人活用』についてもう少し書きたいと思います)


Posted by funaizc at 2013年06月23日

少人数私募債の活用と税理士の見解

たまに、本ブログのアクセス解析を見ていますが、最近は「サービス付き高齢者向け住宅の有効活用の注意点」に関することを書いたり、なんといっても422日に発売された週刊ダイヤモンド(P68P69)に私がセミナーで話している事が取材記事として掲載されたりしたので、やはり『サービス付き高齢者向け住宅』が先月から検索キーワードの最上位となっています。


意外なのが、『少人数私募債』というキーワードが先月も今月もまだ上位(23位)な点です。

217日のブログで、『少人数私募債利用の節税封じは、平成2811日以後との情報、ならば駆け込み需要が予想される。』と言う記事を書きましたが、それが今でも意外と読まれているようです。


と言う事で、今日は『少人数私募債』のついて少し書いてみようと思います。


今では、明確に総合課税になるのは、平成2811日以降発行の少人数私募債が対象で、それまでに発行されたものは、分離課税との解釈となっていますので、少人数私募債を活用した場合の税務リスクは、適正利率を超える部分(又は利息そのもの)に係る利息が役員給与と見なされる点ではないでしょうか。※適正利率についてはのちほど・・・


もう少し具体的に言うと、会社に十分なキャッシュが有り、資金調達の必要性がないのに多額の少人数私募債を発行して、社債利息分の役員報酬を減額したりすると、この少人数私募債の発行は役員報酬を社債利息に振り替えただけではないかと見なされ、適正利率を超える部分(又は利息そのもの)に係る利息が役員給与と見なされる可能性が高いと言う事です。


私たちは弊社の経験豊富な資格者(税理士等)が確認の上、同族会社に建物を移転する場合などにもこの少人数私募債を発行する事がありますが、当然こういう課税リスク(同族会社の行為計算否認規定)には細心の注意を払います。


私個人としては、同族会社が個人から建物を購入する場合は、当然資金調達の必要性が出てきますので、担保提供の必要な銀行借入ではなく少人数私募債を活用する事は合理的な行為ではないかと考えています。利息についても一般の上場会社などと比べれば、多少高くなるのは当然ではないかと思います。


適正利率についての議論の紹介を詳しくここで書くと長くなるのでやめときます。その資金調達による法人の投資効果やその調達額などにもよると思いますが、ホームページで色々検索すると2%〜5%と言ったところでしょうか?


ちょっと話が変わりますが、最近の事例で残念な事がありました。セミナーに参加されたお客様の法人活用の相談に対して、6000万円の時価で収入が年間3000万円ある商業用建物を新設法人に移転する際に、法人の資金調達手段として、少人数私募債を発行して、4%の利息(年間240万円)を受け取るスキームを提案したのですが、残念ながらその提案は、顧問税理士によって否定された為、お客様は実行しませんでした。


その方は、その他にも不動産収入が有り、当然最高税率ですので多額の所得税等を納付しています。にも拘わらず顧問税理士は、これまでも法人活用を実行していませんでした。そして今度は否定です。


私募債利息による節税効果はたいした事はありませんが、建物を個人から法人に移転する事による税効果は非常に大きく、また私募債の利息が法人の経費になる事も結果とし法人税の節税にもなります。


資金調達の必要性、4%の利息(総額で年間240万円と言う少額)、時価での建物売買、私としては、課税リスクが高い提案とはとても思えません。


顧問税理士は、本当に知識と経験があって、否定したのか疑問です。なにより本当にお客様の事を思ってアドバイス(否定)したのかと思ってしまいます。


Posted by funaizc at 2013年05月26日

相続税増税で拍車がかかる不動産を使った相続対策の注意点について(第1回目後編)

これに対し、税制改正後の税率と基礎控除で同様に計算した場合以下のようになります。

3億円(課税価格)−4800万円(基礎控除)2億5200万円(相続税の計算対象額)

これを法定相続分毎に相続税を計算します。

(相続税の総額の計算)

母(1/2)分 = 

   1億2600万円×40%−1700万円(控除額)=3340万円

子(1/4)分 =   

     6300万円×30%− 700万円(控除額)=1190万円

子(1/4)分 =   

     6300万円×30%− 700万円(控除額)=1190万円

                   相続税の総額   5720万円

となり、本来の相続税額は5720万円となります。

その相続税額を実際に財産を取得した比率で案分して各人の相続税額を算出します。

実際にそれぞれが法定相続分通りで取得した場合、

(各人の相続税の計算)

母1/2 × 5720万円 = 2860万円

子1/4 × 5720万円 = 1430万円

子1/4 × 5720万円 = 1430万円 

となりますが、母は財産の半分1/2までは相続税がかかりませんので、相続税額は子2人分の(1430万円×2人=)2860万円となります。

課税財産が3億円の場合の相続税額は、現行法では   2300万円

                  税制改正後では 2860万円 


その差560万円の増税と言う事になります。

○小規模宅地等の特例の見直し

相続税の税率構造の見直しと基礎控除の引き上げにより、都心部(地価の高い場所)に自宅を持つ人が不利にならないように、個人が住居に使っていた土地にかかる相続税の減税対象(80%減)となる面積の上限が従来の240屬ら330屬飽き上げられました。

図4


その他、老人ホームの終身利用権を取得している場合に、もともと住んでいた自宅の敷地については、改正前は適用不可でしたが、改正後は_雜遒必要なため老人ホームに入所したもので、貸付用となっていない場合には、特例の適用が認められる事になりました。

 今回の増税については、税率構造の見直しより、基礎控除の縮小の影響の方が大きいと思います。

上記計算(課税財産3億円の一次相続(配偶者+子二人)の場合)では、実際に税率構造の見直しの影響はなく、基礎控除の縮小の影響で、560万円の増税となります。

財産の評価額が3億円の人にとって、560万円の税負担が“大増税”と言えるかどうかは疑問ですが、世間では、“大増税”をうたい文句に節税の為の賃貸住宅の建築などを勧めるセミナーなどがブームとなっています。

どちらかと言うと、金額的には大きくなくても、これまで相続税がかからなかった人達への負担感の方が大きいのかもしれません。そう言う方達へも、相続税の節税対策を理由に賃貸併用住宅の提案なども盛んに行われているようです。

今後も相続税については、序々に増税方向になるのは間違いないと思いますが、あまりに過度に心配しすぎて、賃貸併用賃貸住宅を全額借入で建築するのは、その後のキャシュフローを考えるとリスクが高い場合が多いです。

第二回目からは、“土地の有効活用”や“収益物件の購入”をはじめとした“不動産を使った相続税対策”の注意点などについて、書いていきたいと思います。

本内容は、日本住宅性能検査協会のコラムに寄稿したものです。


Posted by funaizc at 2013年03月10日

相続税増税で拍車がかかる不動産を使った相続対策の注意点について(第一回目前編)

今月より、日本不動産仲裁機構の母体である特定NPO法人の「日本住宅性能検査協会」のコラム連載(月1回)を担当する事になったので、同じ記事を当ブログにも掲載していきます。

以下本文です。

本コラムでは、最近『相続税の増税対策』が恰好のセールストークとなっている“土地の有効活用”“収益物件の購入”をはじめとした“不動産を使った相続税対策”の注意点などについて書かせていただこうと思っています。

第一回目の今回は、その相続税の増税「平成25年度税制改正」内容についてです。


平成25年度税制改正(大綱)における相続税関係の主な改正点
 
○相続税の税率構造の変更(最高税率の引き上げ)   
                    ※平成27年1月1日以降の相続に適用
 相続財産(相続人1人当たり)
              6億円超は50%→55%へUP
              3億円超は50% で変わらず

              2億円超は40%→45%へUP

              2億円以下は   変わらず

 図1

○相続税の基礎控除を40%縮小

 現行の  5000万円+1000万円×法定相続人数 から
 改正後は、3000万円+ 600万円×法定相続人数 となります。

 但し、未成年者控除と障害者控除については、控除額が引き上げられます

 □未成年者控除

 現行「20歳になるまでの1年につき6万円」 

 ⇒改正後「20歳になるまでの1年につき10万円」

 
 □障害者控除
  現行「85歳になるまでの1年につき6万円※」
  ⇒改正後「85歳になるまでの1年につき10万円※」
  ※特別障害者(障害者1・2級)の場合には12万円(改正後20万円)
 
今回の相続税の増税により実際どのくらい相続税額が増えるかをまとめたものが以下の表です。
(お父さんが財産を所有していて、相続人がお母さんと子供2人(相続人3人)の場合で、お父さんが亡くなった場合の相続税(一次相続税)の試算です。

図2

たとえば、相続税の課税価格(財産の評価額合計)が3億円の場合の相続税の計算ですが、現行法では、基礎控除が8000万円(5000万円+3000万円)となりますので、基礎控除を引いた金額2億2000万円を法定相続割合で取得したものとして計算します。(下記相続税の計算方法を参照)。

相続税の総額は4600万円となりますが、配偶者は法定相続分(1/2)までは相続税がかから為、実際の相続税の額は2300万円(上記表の金額)となります。

 
(相続税の計算方法)

 3億円(課税価格)−8000万円(基礎控除)
                 =2億2000万円(相続税の計算対象額)

 これを法定相続分毎に下記速算表を使って相続税を計算してみますと。

 (相続税の総額の計算)
図3
母(1/2)分 = 

1億1000万円×40%−1700万円(控除額)=2700万円

子(1/4)分 =   

5500万円×30%− 700万円(控除額)= 950万円

子(1/4)分 =   

5500万円×30%− 700万円(控除額)= 950万円

                 相続税の総額   4600万円

となり、本来の相続税額は4600万円となります。
そして、その相続税額を実際に財産を取得した比率で案分して各人の相続税額を算出します。


実際にそれぞれが法定相続分通りで取得した場合、
(各人の相続税の計算)
母1/2 × 4600万円 = 2300万円
子1/4 × 4600万円 = 1150万円
子1/4 × 4600万円 = 1150万円 

となりますが、母は財産の半分1/2までは相続税がかかりませんので、相続税額は子2人分の(1150万円×2人=)2300万円となります。


(ブログの文字数制限のため)後編へつづく


Posted by funaizc at 2013年03月10日

生命保険の料率改定は保険のセールスには絶好のチャンス?

今年に入り、金融庁が生命保険会社の新規契約者に対する運用利回りに関する規制を改める方針を固め、保険料が今春から値上がりすることが決まっていました。

先週25日に大手生命保険4社が今年4月から改定する保険料率が出そろいました。そこで発表になった大手生命保険4社の対応は、第一生命保険、住友生命保険が主力商品の値下げ、日本生命保険は大半を据え置き、明治安田生命保険は主力商品を値上げ、と言うようにネット系生保や損保系生保の台頭で競争が激化している為、価格戦略で対応が分かれた。と新聞等の報道がありました。


しかし、実際には多くの生命保険会社は、4月より一時払い終身保険や一時払い終身介護保険では、予定利率の引き下げ(1.5%から1.0%へなど)を予定しているようです。私たちが事前に聞いている情報では、明らかに値上げの商品の方が多いので、報道の内容(値上げのイメージを出していない報道)には首をかしげたくなります。


今回(平成25年度)の税制改正では、平成24年度の税制改正で盛り込まれていた「死亡保険金に係る非課税枠の見直し」が削除された為、生命保険各社は、値上げ前に”加入しましょう”とセールスを強化してくる事でしょう。

確かに、非課税枠を使う事は有効(税制改正がなければ)ですが、時として非課税枠以上の保険を提案している事がありますので、注意して下さい。

実際に税制改正などの影響で、駆け込みでやっておいた方が良いと言う事はありますが、保険屋さんとしては、常に沢山の保険に入ってもらいたいと考えていますので、大きな保険に加入する場合は、信頼できる第三者にそのメリットを冷静に分析してもらう事をお勧めします。

今回の件と関係ありませんが、少し前に私のお客様にも生命保険屋さんが、役員保険(法人が役員を被保険者にして契約)を提案してきた時の事ですが、次のような内容でした。

99歳までの長期定期保険(掛け捨て)

保険金額は1,000万円

月額保険料が78,970円

 単純計算すると、年間の保険料が947,640円なので、11年払い続けると受け取る保険金額を超えてしまいます。


保険屋さんは、会社で半分は経費で落とせる(1/2損金)ので、メリットがあるとの提案です。※保険屋さんは、法人税を40%で計算した資料を提示。


しかし、実際には、法人はそんなに利益がでる会社ではありませんし、既にその保険会社で死亡退職金の原資用の保険には加入済みであり、提案書の税効果は見込めません。それでもやはり保険のセールスマンは節税を口実に提案してきます。

 今回のように“保険料が上がる”と言う時は、保険屋さんにとっては提案し易いので、くれぐれも注意しましょう。


Posted by funaizc at 2013年03月02日

少人数私募債利用の節税封じは、平成28年1月1日以後との情報、ならば“駆け込み需要”が予想される。

私たちも、お客様に総合的な相続対策の中で、少人数私募債を利用したスキームを提案し、実行してきました。

例えば、土地等を売却し、都心の好立地な場所に不動産を組み替える場合、土地は個人が取得し、法人(お客様の所有同族会社)が収益物件(賃貸マンション等)の建物を取得するといったケースにも少人数私募債を利用する事もあります。

通常、法人は金融機関から建物の取得資金を調達(借入)するケースが多いですが、個人に資金がある場合、個人が法人にお金を貸し付ける代わりに、個人が法人が発行した少人数私募債を引き受けます。

社債発行は面倒ですが、50人未満の少人数私募債なら簡易な手続きも可能です。

少人数私募債を使った資金調達

通常、個人(役員等)から会社等への貸付金利子は雑所得となり最高税率50%の総合課税となりますが、少人数私募債の社債利子は利子所得となり20%源泉課税になります。法人は高収益の不動産(建物のみ)から収入が増えるので、通常役員は役員報酬が上がりますが、ここでは役員は役員報酬を上げず利子所得だけが増えることとします。最高税率の高所得なら、増加した収入が50%の課税から20%で済む事となり、法人での資金調達の方法を少人数私募債にした結果として、所得税の節税にもなります。

世の中では、もっと露骨に節税スキームとして利用されていたようです。しかし、平成25年度の税制改正大綱では、「同族会社が発行した社債の利子でその同族会社の役員等が支払を受けるものは、総合課税の対象とする」と発表され、この節税スキームが封じられる事となり、最大の関心事が、いつから適用開始なのか?過去に発行した少人数私募債まで対象となるのか?でした。

この節税策を用いていた税理士等専門家の間では、税制改正大綱に明記されていない「適用開始日」について、色々な見解・推測がありましたが、先日、Lotus21社の専門誌ニュースPROが、独自取材により「公社債等及び株式等」に関する改正(自民党税制改正大綱の「第二 平成25年度税制改正の具体的内容」の「一 個人所得課税」の「2金融・証券税制」の(1))については、すべて「平成28年1月1日」が適用開始日となる事が発表された。と報じました。

平成28年1月1日までに発行されたものが大丈夫(適用外)となると、あと3年近く節税スキームは使える事になるので、駆け込み需要が起こりそうです。


Posted by funaizc at 2013年02月17日

平成25年度税制改正 “相続税関連” 小規模宅地等の特例の改正について

平成25年度税制改正大綱で相続税の改正が発表されました。今国会で成立すると、平成27年1月1日以後の相続について、先のブログにも書きましたが、相続税の基礎控除が引下げられ、課税対象者が大幅に増える見込みです。そこで、緩和措置として、小規模宅地等の特例の適用範囲(特定居住用宅地等の限度面積)が拡大され、その他要件の緩和が盛り込まれました。

小規模宅地等の特例の適用範囲(特定居住用宅地等の限度面積)の拡大

被相続人等の自宅の敷地が240平米(限度面積)まで80%減額される特定居住用宅地等(小規模宅地等の特例(評価減))について、限度面積が240屐72.6坪)から330屐別100坪)まで拡大されます(平成27年1月1日以後の相続から適用)。

小規模宅地の評価減適用対象面積の見直し


特定居住用宅地等の要件が緩和

以下の改正は、増税の前年の平成26年1月1日以後の相続から適用となります。

二世帯住宅の場合の要件緩和

 一棟の二世帯住宅で構造上区分のあるものについて、被相続人及びその親族が各独立部分に居住していた場合には、その親族が相続又は遺贈により取得したその敷地の用に供されていた宅地等のうち、被相続人及びその親族が居住していた部分に対応する部分が特例の対象となります。

■老人ホームの場合の場合の要件緩和

 現在は、有料老人ホームに入所している場合には、「自宅は老人ホーム」として扱われるため、元の自宅の敷地については、小規模宅地等の特例の適用が受けられません。


平成25年度の税制改正により、老人ホームに入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋の敷地の用に供されていた宅地等(元の自宅の敷地)も、次の要件が満たされる場合に限り、相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものとして特例が適用されます。

 イ 被相続人に介護が必要なため入所したものであること。

 ロ 当該家屋が貸付け等の用途に供されていないこと。 


Posted by funaizc at 2013年02月10日

増え続けるサービス付き高齢者向け住宅と平成25年度税制改正

補助金&優遇税制が追い風に 〜順調に推移する整備状況

サービス付き高齢者住宅の供給促進については、政府の新成長戦略にも盛り込まれており、国土交通省は今後10 年間で60 万戸の整備を目指しています。目標達成には、年間あたり平均6万戸の整備が必要ですが、2013 年1月現在93,911 戸と目標を上回るペースで整備が進んでいます。

サービス付き高齢者向け住宅の登録状況


高い整備目標の背景には、「高齢者単身・高齢者夫婦世帯のみの世帯数」が、2010年からの10年間で245万世帯増加して1,245万世帯に達するとの試算があります。

サービス付き高齢者向け住宅の建築費や事業者に対する補助金は、国交省の「高齢者等居住安定化推進事業」に盛り込まれ、2011年度も2012年度も毎年355 億円が計上されており、供給を促すために国が建築費などを補助する予算措置は、2015 年度まで継続される見通しとなっています。

当然ながら、平成25年度の税制改正大綱においても、サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制の延長が盛り込まれています。※割増償却については、割増率が下がりました。

(平成25年度税制改正大綱より)

・サービス付き高齢者向け賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限を2年延長する。

・一定の新築のサービス付き高齢者向け賃貸住宅について、一定の新築住宅に係る不動産取得税の課税標準の特例措置及び一定の新築住宅の用に供する土地に係る不動産取得税の減額措置の床面積要件の下限を緩和する特例措置の適用期限を2年延長する。

・サービス付き高齢者向け賃貸住宅の割増償却制度の適用期限を3年延長するとともに、平成27 年4月1日から平成28 年3月31 日までの間に取得等をしたものの割増償却率を14%(耐用年数が35 年以上であるものについては、20%)(現行28%(耐用年数が35 年以上であるものについては、40%))に引き下げる(所得税についても同様とする。)。


参考までに、大綱決定前の各省庁からの延長要望書には、このような記述もありました。

<施策の必要性>
我が国では、高齢化が今後一層進み、特に高齢者の単身世帯や要介護者の大幅な増加が確実に見込まれる。一方、高齢者の居住環境の現状は、バリアフリー化された住宅の割合が9.5%にとどまる(賃貸住宅の場合は3.9%(総務省「平成20年住宅・土地統計調査」より集計)など、高齢者の暮らしに適した良好な住宅ストックは絶対的に不足している状況にある。

<合理性>
「日本再生戦略」(平成24年7月31日閣議決定)において、「サービス付き高齢者向け住宅の供給拡大、子育て世帯向けの住替え支援等、ライフステージに応じて適切な住まいが確保できるよう取組を推進する」ことが位置付けられている。

<達成目標>
2020年を目処に、高齢者人口に対する高齢者向けの住まいの割合を欧米並み(3〜5%)とする。
この目標の達成のため、このうち、高齢者人口に対するサービス付き高齢者向け住宅の割合を約1%とすることを目安とする。
2014年度における高齢者人口に対するサービス付き高齢者向け住宅の割合を0.5%とする。(2年間で6万戸新規供給) 

<有効性>
適用見込み:平成25年度 3,400戸、平成26年度 3,400戸
本特例を通じて、供給される物件を、医療・介護などのサービスと一体となった高齢者向けの良質な住宅に誘導することができる。
このように、国も供給促進に力を入れています。

そしてなんと言っても、そういった供給促進策が協力な武器となる建築営業の力により、間違いなく今後数年間に渡り、ハイペースでサービス付き高齢者向け住宅の建築(提案)が行われていきますので、当分サービス付き高齢者向け住宅が増え続けていきます。

ほんとうに建築営業する側にとっては、こんなにセールスしやすい商品はないでしょう・・・

Posted by funaizc at 2013年02月03日

平成25年度税制改正大綱が決定

1月24日に平成25年度の税制改正大綱が決定となりました。資産課税関係としては、内容的には、事前に言われていた通り、平成23年度(平成24年度)の税制改正大綱で決められていた内容に近いものですが、今回は自公民の3党合意がベースとなっているので、無事国会を通過し、いわゆる富裕層増税(相続税の増税等)は予定通り、平成27年1月より実施されるでしょう。


平成23年度の改正案になかったのが、小規模宅地等の評価減の見直しです。これは基礎控除の引き下げに際し、都市部に自宅を持つ人への急激な負担増を避けるための措置です。


税制改正大綱を読んで、少し気になった点が、90ページの検討課題の2に記載されている

小規模企業等に係る税制のあり方については、個人事業者、同族会社、給与所得者の課税のバランス等について、幅広い観点から検討する。


と言う記述です。
 これは、平成18年度改正で導入(平成19年度改正で見直し)された1人オーナー課税または役員給与に対する給与所得控除措置を思い出させるもので、法人活用を積極的に推進している私たちにとっても、今後の税制改正(課税強化)の動向が気になります。


以下に資産課税関係の主な項目を記載します。

【相続税】 


 ○相続税の最高税率引き上げ
 
 相続財産(相続人1人当たり)6億円超は50%→55%

                3億円超は50%は変わらず

                2億円超は40%→45%へ
                2億円以下は変わらず

相続税の最高税率UP

 
○相続税の基礎控除の40%縮小

5000万円+1000万円×法定相続人数 から

3000万円+ 600万円×法定相続人数 へ

               
 今回の相続税の増税により実際どのくらい相続税額が増えるかを計算すると以下の表のようになります。

基礎控除縮小と相続税増加額

 

○小規模宅地等の特例の見直し

個人が住居に使っていた土地にかかる相続税の減税対象(80%減)となる面積の上限を従来の240屬ら330屬飽き上げ


【贈与税】

 ○「暦年課税」の累積税率区分変更

○教育資金贈与の非課税措置の創設

子・孫1人当たり1500万円までが非課税枠となった

○「相続時精算課税」の対象を拡充

受贈者は孫まで拡大、贈与者は60歳以上に引き下げる


【所得税】

 ○所得税の最高税率引き上げ(2015年分以後より)
 
課税所得4000万円超は40%→45%へ


Posted by funaizc at 2013年01月25日

平成25年度税制改正議論に思う事・・・

最近新聞紙面で話題となっている富裕層向けの増税ですが、近く発表される予定の平成25年度税制改正大綱の内容はほぼ固まったようです。

 相続税・所得税の増税については、基本平成24年度(平成23年度)税制改正案と大差はないので、いまさら騒ぐべき事ではないと思いますが、個人的にはやっと本決まりになったのかと言う感じです。

 平成24年度税制改正案の中でも、実施時期は平成27年以後となっていましたので、その点(平成27年1月1日以降の相続・所得に適用)も変わりはなさそうです。

 相続税は、相続人1人当たり6億円を超える課税資産に、新たに55%の最高税率がを設けられ、課税対象の財産から差し引くことができる「非課税枠」といえる基礎控除は現行から4割縮小の「3千万円+600万円×法定相続人数」となります

平成24年税制改正セミナー資料
税制改正2


 所得税の最高税率は現行の40%から45%に引き上げられ、最後まで、自公両党で調整となっていた適用する課税所得は「4千万円超」となる見込みです。



法人税の減税は、平成24年度税制改正にて実施されていますが、今後、成長戦略を重視する安倍晋三政権の下では法人税改革を巡る活発な議論が予想され、法人税については更なる減税や軽減策が取られる可能性があります。


 所得税対策において、私たちは創業時より所得の分散化を図り、所得税を節税しながら、相続人が納税資金を貯められるようにする為、法人化を積極的に推進してきました。

 個人増税、法人減税の方向性がますます明確になっているので、所得税だけでなく、相続税の節税対策についても、今後ますます法人を絡ませたスキームが重要になってきますので、私たちの持つノウハウが更に重要になってきており、やりがいを感じます。


Posted by funaizc at 2013年01月20日



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