高田吉孝のブログ

困った!この土地どうする(後半)

今回は、前回に続き私が寄稿しました週刊エコノミスト 7月29日「あなたの土地の相続増税」号の、『困った!この土地どうする』の後半の2つの記事(共有地、低収益不動産)の転載と、最終的にページ数の都合で掲載がカットとなった幻の記事(駅から遠い立地)を掲載します。

困ったこの土地どうするP33


ケース4 共有地

トラブルの元は早く解消
マンションと等価交換も

 
 一つの不動産を共有することは、親族間であってもトラブルの元になる。親子や祖父母、孫といった直系尊属(※厳密に言うと直系尊属・直系卑属)なら、相続の発生によって共有関係が次第に整理されていくが、兄弟姉妹や夫婦間での共有は避けるべきだ。共有地は活用や売却をしたくとも、他の所有者の合意がなければできず、利害関係でこじれやすい。例えば、兄弟で共有している一軒家に兄一家が住んでいれば、次男が「売却して現金にしたい」と思っていても、兄弟の合意がなければ難しい。夫婦なら離婚する可能性もある。

 また長期間にわたって兄弟姉妹の共有の状態が続くと、兄弟姉妹それぞれの配偶者や子ども、孫へと、相続などに伴って権利関係者がどんどん増えていく。互いの関係も疎遠になり、利害を一致させることがより困難になる。共有地の持ち分を売却することもできるが、通常は権利関係の複雑な共有地を購入する人はまずいない。仮に売却できたとしても、金額は相当低くなる。こうした土地の共有は、問題が起きる前にできるだけ早く解消しておくべきだ。

 共有地の解消方法は、ゞν物の分割、交換、譲渡、ぢM拭宗修一般的だ。,蓮∋ち分に応じて土地を分割すること。△痢峺魎后廚蓮∧数の共有地の持ち分どうしを交換すること。要件を満たせば、不整形地で紹介した「交換特例」も活用できる。は他者の持ち分を購入すること。い賄效呂魘νする他者に無償で持ち分を贈与すること。ただ、贈与税の基礎控除(年110万円)を超える分には贈与税がかかる。このほか、共有地の所有者間で合意できるなら、土地を共同で売却して現金化し、持ち分に応じて分ける場合もある。

 土地を有効活用しながら共有を解消するには、共有地に分譲マンションを建設し、持ち分に応じてマンションの部屋を取得する方法もある。共有地をいったん、マンション開発業者(デベロッパー)に譲渡したうえで、デベロッパーの資金でマンションを建設。区分所有者は土地代金に見合う部屋を取得し、開発前の持ち分に応じて分け合う。また、デベロッパーは残りの部屋を分譲し、建設費用を回収する。

 土地と区分所有建物を「等価交換」する方式と言え、土地の所有者にマンションの建設資金の負担が発生しない。また、土地の譲渡に所得税がかからない「立体買い換えの特例」を適用できるケースが多い。土地の形状や立地が分譲マンションに適さないなら、デベロッパーに一戸建ての住宅を複数戸、建築してもらい、共有地の持ち分として取得した戸建住宅を賃貸するケースもある。

困ったこの土地どうするP34


ケース5 低収益不動産

「リファイニング」で再生
シェアハウスへの転換も

 
 賃貸マンションは年数とともに老朽化し、間取りや設備も時代に合わなくなる。例えば、バブル期に建設されたワンルームマンションは1室15平方辰離罐縫奪肇丱好織ぅ廚多かったが、現在は20平方丹幣紊一般的で、バス・トイレ別の部屋が好まれる。その結果、家賃水準が低下したり空室率が上昇したりし、低収益化に悩む不動産オーナーは少なくない。資金を借り入れて収益物件を建てた場合、当初見込んだ収支計画を下回り、他に所有する物件の収益で赤字を穴埋めしていることも多い。

 こうした低収益物件は、内外装を一新する「リフォーム」や用途・機能を変更する「リノベーション」が必要となる場合が多い。ただ、まとまった資金が必要になるうえ、特に借り入れ資金の返済が残っている場合は、リフォームやリノベーション後の収支計画をより厳密に立てる必要がある。さらに問題なのは、建物自体が耐震性に問題を抱えている場合だ。リフォームやリノベーションでは対応できず、建て替えではさらに多額の資金がかかる。

 このような場合、既存建物の構造部分を残したうえで、耐震補強して再生する「リファイニング」という方法がある。新築に比べてコストは6〜7割で済み、工期も半分以下しかかからない。もともと空室だった部分をリファイニング後、分譲マンションとして売却すれば、新築マンションよりも安い価格で販売でき、リファイニング資金の一部も回収できる。また、現在の建築基準法に沿って建て直せば、高さ制限などから現状より小さな建物になってしまう問題も解決できる。

 土地オーナーの中には、企業の独身寮を建てて活用していた人もいる。しかし、企業との契約満了などによって、1棟が丸ごと空いてしまったケースの相談もあった。そこで提案したのが、共有スペースで住民同士が交流できる「シェアハウス」への転換だ。独身寮からの改修には他の用途変更と比べるとコストがかからず、シェアハウス専門の運営業者もいる。シェアハウスはワンルームマンションやアパートより賃料が安いため、最近は大学生や外国人に人気が高い。


ケース6 駅から遠い立地

マンションは「駅から5分」
賃貸医院や戸建てで活用

 
 これまで土地活用といえば、賃貸マンションやアパートが一般的だった。しかし、日本は今後、人口減少が進み、立地に劣る物件は競争力を失っていく。これから賃貸マンションやアパートを建てる際の立地は、借りる側の事情も踏まえて厳しく判断すれば、駅から徒歩5分の圏内が一つの目安となるだろう。駅から遠く離れているなど、立地の悪い場所に賃貸マンションやアパートを建ててしまえば、収益が悪化した後に売却しようとしても、安値でしか処分できなくなってしまう。

 ただ、駅から離れている住宅地でも、時代のニーズに合わせた活用法はさまざまある。その一つが、開業医への賃貸医院の提供だ。住宅地であれば一定の診療ニーズがあり、近隣に競合する診療科目がなければ、成立する可能性が高い。病院経営コンサルタント会社などは、地域の人口動態や立地条件、競合する医院の状況などを分析する「診療圏調査」を実施している。調剤薬局との共同店舗としたり、複数の診療科目の開業医を集められれば、医療モールとしても展開できる。

 駅から30分圏内なら、戸建て賃貸とする方法もある。必ずしも電車で通勤する人ばかりとは限らず、駐車場を2台分確保するなどして多様な借り主に対応すれば、一定の需要を見込むことはできる。1軒当たり100平方団度の広さが必要で、300平方辰療效呂あっても3軒しか建てられないという制約はある。ただ、建築費用はマンションほどかからず、家賃収入でもマンションより高い利回りが期待できるケースが多い。


Posted by funaizc at 2014年08月15日

困った!この土地どうする(前半)

私が寄稿しました週刊エコノミスト 7月29日「あなたの土地の相続増税」号の、『困った!この土地どうする』の前半の3つの記事(狭小地、不整形地、底地)を転載します。

困ったこの土地どうするP31

ケース1 狭小地


隣地への売却が原則
バイクコンテナ活用も


 15坪(約50平方叩膨度以下の土地を指すことが多い「狭小地」。都市計画道路の整備などに伴って、わずかな土地が残ってしまうことは少なくない。土地の形状も、細長かったり三角形だったりすることもある。それでも、駅の近くや人通りの多い場所であれば、駐輪場や宝くじ売り場、広告看板の設置など、活用方法はいくつかある。問題は、住宅地の中にある場合だ。建物を建てて活用するには狭すぎ、工夫して建てたとしても設計の制約などから建築費が高くなりがちで、借り手も付くかどうか分からない。

 狭小地は活用が難しくても、固定資産税と都市計画税(市街化区域内の場合)は毎年かかる。また、住宅を建てられるなら、面積が200平方辰泙任肋規模住宅宅地として評価され、固定資産税評価額が6分の1となる減額措置の適用を受けられるが、狭すぎて住宅を建てられなければ、雑種地として固定資産税評価額の100%がそのまま課税されてしまう。さらに、相続時には相続財産として相続税の課税対象にもなる。

 こうした狭小地で活用が難しい場合は、隣地の所有者に購入してもらうのが原則だ。隣地の所有者にとっては、一体で利用できるため、メリットが大きい場合が多い。狭小地を活用しきれずに、ただ税金だけを納めているのであれば、安い価格でも買い取ってもらうのは一つの考え方だ。ただ、隣地の所有者と価格で折り合えず、安く売るくらいなら持っておきたいと考える人も多い。

 住宅地の狭小地の活用方法は、駐車場(コインパーキング)が一般的だ。また、プレハブの建物を建てて、コインランドリーとする活用もある。乾燥機を持たない単身者なども多く、住宅地でも梅雨時などに乾燥機の需要が見込める。最近、増えているのは、バイク収納用のコンテナを並べて貸し出す「バイクコンテナ」としての活用だ。用途地域によってはできないが、住宅地なら一定の確率でバイク好きの人は存在するが、盗難やいたずら、風雨などから愛車を守るため、カギをかけてでも安全に保管したいというニーズは強い。

 バイクコンテナは1台分で幅1叩奥行き2〜3叩高さ2団度で、土地の面積に合わせてコンテナの個数を調整できる。また、車が入れないような間口が狭い土地であっても、バイクなら幅を取らず奥まで入れるため、活用できるメリットは大きい。こうしたバイクコンテナ専門の運営業者もある。

困ったこの土地どうするP32

ケース2 不整形地


「交換特例」で所得税減
購入で整形メリットも


 区画整理を終えた土地などを除けば、四角いきれいな形の土地ばかりではない。三角形や台形、道路に面した間口が狭いなど、「不整形地」の形状はさまざまだ。土地の形状が悪いことで、活用の際にもさまざまな制約が生まれ、十分な収益を上げられない原因となる。土地どうしを交換する際、譲渡所得とみなさず所得税がかからない「固定資産の交換の特例」などを活用し、土地の形をできるだけ早く整えておきたい。

 例えば、図のような幹線道路に面した土地を考えよう。幹線道路沿いの土地はコンビニエンスストアなどが有望な借り手となるが、道路に面する間口が狭いと道路から入りにくく、駐車場の台数も確保しにくいため、借り手がつかないケースが多い。そこで、土地の一部を隣地と交換し、道路への間口を広げれば、借り手にとっても使いやすくなる。固定資産の交換の特例は、交換した土地どうしの時価の差額が、時価が高い方の土地の20%以内であれば、所得税がかからない。

 収益性が見込める立地であれば、隣地の一部を購入して土地の形を整えたほうがいいケースもある。例えば、間口が狭いためコンビニに貸したくても借り手がつかない700平方辰療效呂あったとして、隣地から150平方辰療效呂鬘沓毅娃伊円で買って整形地にするケースを想定する。3600万円で建物を建ててコンビニに貸す場合、コンビニ側から土地所有者に建築協力金として建築費に相当する無利子の貸付金3000万円と敷金600万円を出してもらい建築する事が可能だ。

 土地所有者はコンビニ側から年間1500万円の家賃収入が支払われるとすれば、コンビニ側に年間200万円を月々家賃の一部と相殺し15年で均等返済する。土地所有者の年間の収入は1300万円(=1500万円−200万円)となる。単純計算では(以下()内は説明文です。(厳密にいうと固定資産税も引かなければいけないのでこうしました))、土地の購入代金7500万円は6年で回収できる計算だ。購入する土地の単価が周辺相場より少々割高であっても、借り手が付きやすいように土地の形を整えるほうが、有効に活用できるケースは少なくない。

 ただ、住宅地であれば、隣地を購入してまで整形地にするメリットは少ない。不整形地に建つ賃貸マンションを考えても、土地の形は入居者の日常生活には影響せず、土地の形を整えたところで、家賃を上げられるわけではないからだ。

困ったこの土地どうするP33

ケース3 底地


早急な処分が不可欠
売却、物納も選択肢


 借地権が付いている宅地、いわゆる「底地」は、土地所有者にとっては悩みの種だ。借地借家法によって借地人の権利が手厚く保護されているため、土地所有者がその土地を別の用途で活用したいと考えても、借地人に立ち退いてもらうことは難しい。一方、地代の水準も低いため、土地活用として収益性も見込めない。借地人に底地を買い取ってもらうなどして、早急に底地の状態を解消することが欠かせない。

 底地の地代の相場は、東京23区内の都心部を除く住宅地の場合、1坪(3・3平方叩謀たり600円〜800円程度。商業地でも同1000〜2000円程度だ。1坪の地代を600円とすると、100平方叩別鵤械按據砲僚斬霖呂涼和綣入は年間21万6000円。固定資産税が6万円程度とすれば、土地所有者の手元には16万円ほどしか残らない。

 また、底地には相続税ものしかかる。この土地の路線価を1平方壇たり33万円とすると、借地権のない状態の土地の相続税評価額は3300万円。借地権割合を60%、土地所有者の相続税率を40%とすれば、この土地の相続税額は528万円(=3300万円×40%×40%)となる。毎年の土地所有者の収益が16万円では、相続税分を賄おうにも33年かかる計算になってしまう。

 底地を解消するには、大きく’箋僉↓共同売却、8魎后↓買い取り――という方法がある。,痢崘箋僉廚蓮⊆效録佑膨戝呂僚衢権を買い取ってもらう方法だ。金額交渉の結果として、時価の借地権割合分で折り合うことが多い。ただ、借地人にまとまった現金がないこともある。その場合、土地所有者と借地人が共同で、第三者に土地の所有権と借地権を一体で売却する方法もある。これが△痢峩ζ映箋僉廚如⊇衢者と借地人が売却で得た現金を、借地権割合に応じて分割すれば、互いに不公平感が残らなくて済む。
 の「交換」は、借地人と土地所有者の間で、土地の所有権と借地権のそれぞれ一部を交換し、土地の所有権と借地権が同じ人になるように調整したうえで、土地を分割する方法だ。互いに現金を支出する必要はないが、分割可能な土地の広さがあることなどが前提となる。い痢崘磴ぜ茲蝓廚蓮土地の所有者が借地権を買い取る方法だが、借地権を買い取った後の土地活用で、買い取った金額に見合う収益性を得られるかが判断の分かれ目となる。

 底地を相続発生の際、相続税として物納する方法もある。ただ、現金で相続税を納めることが難しい場合など、物納にはさまざまな条件があることには注意が必要だ。さらに、複数の底地をまとめて買い取る専門業者もあるが、極端に安く買いたたかれてしまう可能性が高い。そのため、専門的になるが、複数の底地買い取り業者に対し入札を実施し、高値で落札した業者に売却するという手段もある。


Posted by funaizc at 2014年08月11日

相続税を過大に心配しすぎていませんか?

最近やたらと、週刊誌等での相続特集を見かけます(今週は、エコノミストが『相続とお金のトラブル』という特集でした)。以前別の雑誌社の方に聞いたのですが、やはり“相続特集”は売れ行きが良いので、各社定期的に特集を組むそうです。

エコノミスト
 平成27年からの税率構造の見直し(最高税率55%)と基礎控除の引き下げによる増税の影響もあって、巷では、大増税時代を煽って、過度な対策(自社の商品のセールス)を勧めるセミナーも多く開催されています。そんな影響もあってか、相続税を過度に心配しすぎている方が増えたように思います。
 
 先週、私は『法人活用』をテーマにした内容で、講演させていただきました。

 20131026本番用ジュメ1


20131026本番用ジュメ2

 そのセミナーの終了後に相談を受けた方は、相続対策の為に自宅を賃貸併用アパートにしたが、それだけで大丈夫でしょうか?という内容でした。

 その場で、ざっと計算したところ、小規模宅地の評価減はあまり適用できませんが、土地・建物の評価に比べ、借入金の額が大きかったので、『そんなに心配しなくて大丈夫ですよ』とお話ししましたが、相続税の増税を非常に気にされていました。

 今回の方に限らず、最近似たような(相続税の増税を気にしていてたが、実際、増税後の相続税は200万円程度の)相談が続きました。確かに数百万円の相続税でも人によっては高額なので、節税したくなるのでしょうが、その為に何千万円もの借入(ほぼ全額)をして、利回りの低い事業を行うのは、リスクが高すぎます。もっと他に良い対策があるはずです。


Posted by funaizc at 2013年11月02日

本日発売の週刊ダイヤモンド7月13日号に「落とし穴が多い不動産投資」に関する取材記事が掲載されました。

週刊ダイヤモンド4/27号の「サービス付き高齢者向け住宅の有効活用はやめた方がいい!」セミナー内容取材記事に続き、本日7月8日発売の週刊ダイヤモンド7/13号『狙われる「老後のカネ」』のp38p39に、マンション・アパート投資における落とし穴に関する私(高田)の取材記事が掲載されています。

記事タイトルは、マンション・アパート投資
『ワンルームマンション活況も落とし穴が多い不動産投資』
 〜老後の年金代わりにワンルームマンションやアパートへ投資をしたいと考える高齢者は多い。しかし、不動産投資には落とし穴があるので安易に手を出してはいけない。

と言う事で、”不動産投資は借り入れ中心では儲からない事を、現在実際に売りに出ている中では比較的良質なワンルームマンションを買った場合の収支シミュレーションを中心に掲載されています。他の記事も興味深いものもありますので、是非購読してもらえればと思います。内容は2週間後くらいにはこのブログでも紹介できると思います。
ダイヤモンド7月13日号表紙のみ

Posted by funaizc at 2013年07月08日

有効活用での取り組みに朗報か!グループホームで3ユニットが復活

5月24日(金)と5月28日(火)に都庁第一本庁舎5階大会議室にて、認知症高齢者グループホーム緊急整備事業、都市型軽費老人ホーム整備事業補助制度説明会がありました。

土地の有効活用をする場合に、最終的にもっとも重要なのが、事業収支・キャッシュフローであり、全額借入での建築計画の場合の家賃下落、空室リスクによる将来収支の悪化を防ぐ為に、利回り10%以下の場合の有効活用の場合、基本的には1/2程度の自己資金の投入を勧めています。

セミナーでも、リスクを抑えた有効活用方法として、補助金を活用した有効活用例をいつもお話していますが、まさしくその補助金事業の説明会です。

対象となる場所(区市町村)が限定されますが、対象エリアに土地を所有しているなら、お勧めの有効活用方法と言えます。

今回の説明会で、昨年の説明会の内容と大きく変わった点と言えば、グループホームで3ユニット(25人以上)が復活した点と軽費老人ホームの補助金(1人あたり300万円→400万円(他施設等を併設の場合、500万円))が増額でしょうか。

グループホームがスタートした頃は、3ユニットまで認められていましたが、当時医師会?が反対したとかで2ユニットまでしかできなくなっていました。

今回は、23区、武蔵野市、三鷹市の特定区域で3ユニットまで整備が可能となっています。

<補助額>
創設(新築・買取)の場合
。横娃娃伊円×3ユニット=6000万円
⊇電清杁淦鞍地域の場合、3000万円×3ユニット=9000万円

他の施設(認知症デイサービス等)を併設すること等による加算などもあります。詳しくは、東京都のホームページ をご覧下さい。

認知症高齢者グループホーム緊急整備事業、都市型軽費老人ホーム整備事業の他、ショートステイ整備補助制度、介護専用型有料老人ホーム整備補助制度、などもありますので、有効活用を検討している方には重要な情報です。

東京都では、この他にも、東京都医療・介護連携型サービス付き高齢者向け住宅モデル事業も募集しています。
私は、サービス付き高齢者向け住宅の有効活用には否定的(あまりにもひどい内容の提案が多すぎる為)ですが、本モデル事業に該当するようなサ高住なら有効活用の候補になると考えています。

Posted by funaizc at 2013年06月02日

不動産を使った相続対策の注意点について(第2回目)

第1回目では、最近『相続税の増税対策』が恰好のセールストークとなっている“土地の有効活用”“収益物件の購入”をはじめとした“不動産を使った相続税対策”の注意点の解説の前に、相続税の税率構造の変更(最高税率の引き上げ)などの平成25年度税制改正内容の一部を解説させていただきました。

その平成25年度税制改正の関連法案ですが、3月29日の参院本会議で可決され、同法が成立しました。


世間では、相続税増税対策セミナーなどと銘打って、あちらこちらでセミナーが開催されています。

その多くは、自社の商品をPRする為のものです。主催する会社によって、最終的に勧めたい(提案したい・・売り込みたい・・)商品は違いますが、基本的には見込み顧客を集客する為のセミナーです。

私自身もセミナーを主催する事がありますので、その手法そのものを否定するつもりはありませんが、まずは主催者の狙いを理解した上で参加する事が基本です。

相続対策の代表格と言えば、土地所有者(主に地主さん)向けへの賃貸住宅(アパート・マンション)の建築提案です。

この手法は、今も昔も変わりません。確かに、相続税の節税効果は大きいです。

その仕組みを具体例で説明しますと、こうなります。

建築相続税効果



この図は、250坪(時価2.5億円(100万円/坪)、相続税評価額2億円(80万円/坪))の土地に延床面積200坪のマンションを総事業費1億6000万円で建築した場合の相続税の節税効果をまとめたものです。

なお、わかりやすくする為、及び多くのセミナーでは、効果を大きく見せる為、相続税率を50%で計算していますが、実際に実効税率で50%になる場合は、相当な課税資産額(相続人1人当たりの課税財産が3億円を超えた部分から50%)の場合だけです。

ここでは、駐車場のままだと2億円の相続税評価額に対し50%の相続税がかかるため相続税の額が1億円になります。

※2億円×50%=1億円(もとの相続税額)

対して、この土地にマンションを建築すると、建物の評価額は6000万円になるとしています。

その理由は、建物の固定資産税評価額が総事業費の0.5〜0.6倍程度となり

更に、他人に貸す為、貸家の評価となり更に0.7倍となる為です。

※1億6000万円×0.54×0.7=6000万円(建物の評価額)

現在のように建築費が高騰している場合は、総事業費(建築費)が大きくなるので、もっと評価が下がると思われます。

そして、土地は、貸家建付地となり、借地権割合が0.6の地域の場合、

※2億円×0.82=1億6400万円(土地の評価額)となります。

土地建物合計すると6000万円+1億6400万円=2億2400万円となり、総事業費を全額借入金とした場合マイナス1億6000万円の評価となりますので、

※2億2400万円−1億6000万円=6400万円(建築後評価額)

6400万円の相続税評価額となります。そこに50%の相続税がかかる為、

  ※6400万円×50%=3200万円(建築後の相続税額)

となります。

よく借金をすれば相続財産が減ると勘違いされる方がいますが、1億円の借金をして、手元にその現金1億円があれば、プラマイゼロなので、借金で相続財産が減るのではありません。

あくまでも、土地・建物の評価が下がる事により全体の評価が下がる為です。

ここでは、総事業費としての借金、マイナス1億6000万円に対して、

建物の評価が、プラス6000万円であり、そこでの評価減が1億円となり、

そこに、土地の評価減がマイナス3600万円加わり、


全体としての相続税評価額が、マイナス1億3600万円となった為、

もともとの土地2億円の相続税評価額が、マンションを建築する事により全体で6400万円の評価額になったのです。

このように、賃貸マンションやアパートを建築する事は相続財産の評価を下げる為には、非常に有効な手段であり、ここ数十年も節税対策の代表格となっていました。

その多くの提案は、全額借入金で建築をするパターンとなっています。過去のように人口が増加し、住宅が不足していた時代は良かったかもしれません。

既に人口が減少する時代に突入し、家が余っている現状では、家賃の低下や空室の増加で、相続税は下がったが残された家族が借入金の返済に苦しむといった事態も起こっています。

次回は、その辺の問題点について事例を交えて具体的に解説したと思います。 


Posted by funaizc at 2013年04月11日

だから、サービス付き高齢者向け住宅活用はやめた方がいい!

数回にわたり、「サービス付き高齢者向け住宅」に関しての記事を書いてきました。
 全てを読んでいただければ、なぜ私が「サービス付き高齢者むけ住宅」の有効活用(建築)はやめた方がいい!と言っているかが、わかっていただけたと思います。

 厳密には、前のブログに書いてあるように、建築する地主さんにとっては、リスクが高い有効活用(建築)提案が多すぎるので、本当に注意が必要である。有効活用に値しない提案が多いので、やめた方がいい!と言う事です。

私が、セミナーでお話している「サービス付き高齢者向け住宅活用の注意点」について以下に記載します。

サービス付き高齢者向け住宅の落とし穴

介護事業者(運営事業者)次第で、運命が決まる。  

※サ高住はサービスのバラツキが大きく、事業者の差が出る。    
※運営事業者は初めからセットされている場合が多い。
※事業者が途中で変更になった場合、大幅に賃料が下落する。

◆ヾ靄榲に不動産のサブリース事業である為、利回りが低い。   

※最大の不安要因は、介護事業による収益構造が弱い。
※介護度の低い入居者が多く、介護事業の収益が大きくない 
  ため、不動産(サブリース)収益が中心となる。
※入居者獲得の為、家賃下げ競争になる可能性がある。
※基本的に住宅である為、家賃は下落していく。

提案者=建築会社(+介護事業者)の場合が多く
 建築会社を競争させれないので、建築費が高くなる


い燭澄建てる事だけを考えた提案が多すぎる!

ダ農優遇、補助金のメリットは大きくない。
 補助金事業だからと言って全く安心ではない。
    
高齢者むけ住宅だからと言って、駅から遠くても大丈夫ではない。

Р板楕歉擇世らと言って安心できない。
 


最後のГ硫板楕歉擇世らと言って安心できない。については、当ブログの「サブリース契約の問題点を考える」を読んでいただければ、わかりますが、家賃保証は、家賃下落リスクを回避する事ができません。

 某社のアパートでは、大幅な家賃減額や一方的な解除によりローンの支払いが出来なくなったオーナーさんが沢山いて、大きな問題となっています。

 某社のアパートも、一般の物件に転用するのが厳しいと言われていますが、「サービス付き高齢者向け住宅」は、それこそ”つぶし”がききません。 

最初に任せた運営事業者がうまく入居者を集められなかった時,価格競争になった時,は間違いなく家賃が下がります。家賃保証なんて関係ありません。運営事業者は運営が成り立たなくなったら、家賃を下げるか撤退するしかありません(今問題となっているA社のアパートと同じです)。

 その時、オーナーはなにもできません。アパートやマンションのように自ら空室対策が出来ないのです。

 オーナーも撤退されてしまうなら、家賃減額に応じるしかなくなるでしょう。運良く、変わりの運営事業者が見つかっても元の家賃では借りてくれないでしょう。

だから、安易な「サービス付き高齢者向け住宅」の活用(建築)はやめた方がいい!のです。


Posted by funaizc at 2013年02月03日

増え続けるサービス付き高齢者向け住宅と平成25年度税制改正

補助金&優遇税制が追い風に 〜順調に推移する整備状況

サービス付き高齢者住宅の供給促進については、政府の新成長戦略にも盛り込まれており、国土交通省は今後10 年間で60 万戸の整備を目指しています。目標達成には、年間あたり平均6万戸の整備が必要ですが、2013 年1月現在93,911 戸と目標を上回るペースで整備が進んでいます。

サービス付き高齢者向け住宅の登録状況


高い整備目標の背景には、「高齢者単身・高齢者夫婦世帯のみの世帯数」が、2010年からの10年間で245万世帯増加して1,245万世帯に達するとの試算があります。

サービス付き高齢者向け住宅の建築費や事業者に対する補助金は、国交省の「高齢者等居住安定化推進事業」に盛り込まれ、2011年度も2012年度も毎年355 億円が計上されており、供給を促すために国が建築費などを補助する予算措置は、2015 年度まで継続される見通しとなっています。

当然ながら、平成25年度の税制改正大綱においても、サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制の延長が盛り込まれています。※割増償却については、割増率が下がりました。

(平成25年度税制改正大綱より)

・サービス付き高齢者向け賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限を2年延長する。

・一定の新築のサービス付き高齢者向け賃貸住宅について、一定の新築住宅に係る不動産取得税の課税標準の特例措置及び一定の新築住宅の用に供する土地に係る不動産取得税の減額措置の床面積要件の下限を緩和する特例措置の適用期限を2年延長する。

・サービス付き高齢者向け賃貸住宅の割増償却制度の適用期限を3年延長するとともに、平成27 年4月1日から平成28 年3月31 日までの間に取得等をしたものの割増償却率を14%(耐用年数が35 年以上であるものについては、20%)(現行28%(耐用年数が35 年以上であるものについては、40%))に引き下げる(所得税についても同様とする。)。


参考までに、大綱決定前の各省庁からの延長要望書には、このような記述もありました。

<施策の必要性>
我が国では、高齢化が今後一層進み、特に高齢者の単身世帯や要介護者の大幅な増加が確実に見込まれる。一方、高齢者の居住環境の現状は、バリアフリー化された住宅の割合が9.5%にとどまる(賃貸住宅の場合は3.9%(総務省「平成20年住宅・土地統計調査」より集計)など、高齢者の暮らしに適した良好な住宅ストックは絶対的に不足している状況にある。

<合理性>
「日本再生戦略」(平成24年7月31日閣議決定)において、「サービス付き高齢者向け住宅の供給拡大、子育て世帯向けの住替え支援等、ライフステージに応じて適切な住まいが確保できるよう取組を推進する」ことが位置付けられている。

<達成目標>
2020年を目処に、高齢者人口に対する高齢者向けの住まいの割合を欧米並み(3〜5%)とする。
この目標の達成のため、このうち、高齢者人口に対するサービス付き高齢者向け住宅の割合を約1%とすることを目安とする。
2014年度における高齢者人口に対するサービス付き高齢者向け住宅の割合を0.5%とする。(2年間で6万戸新規供給) 

<有効性>
適用見込み:平成25年度 3,400戸、平成26年度 3,400戸
本特例を通じて、供給される物件を、医療・介護などのサービスと一体となった高齢者向けの良質な住宅に誘導することができる。
このように、国も供給促進に力を入れています。

そしてなんと言っても、そういった供給促進策が協力な武器となる建築営業の力により、間違いなく今後数年間に渡り、ハイペースでサービス付き高齢者向け住宅の建築(提案)が行われていきますので、当分サービス付き高齢者向け住宅が増え続けていきます。

ほんとうに建築営業する側にとっては、こんなにセールスしやすい商品はないでしょう・・・

Posted by funaizc at 2013年02月03日

様々なサービス付き高齢者向け住宅活用の提案

私の手元には、様々なサービス付き高齢者向け住宅の建築のためにお客さんに出した提案書(建築プランや収支計画など)があります。

サービス付き高齢者向け住宅は、老人ホームと違いサービス面のバラツキが大きいため、その提案プランもいろんなタイプのものがあります。

ほとんど有料老人ホームに近い仕様のものから、少人数でグループホームに近いもの、その中間で老人ホームでは人員配置の効率から実現できない30人規模のものまで様々です。

ハード(建物)はどんなものでも作れます(建築できます)。大事なものはその中身(入居者に対するサービス)です。

立派な建物を造り、診療所(整形外科や内科)と調剤薬局も併設されたプランなども見かけました。ところがその内容をよく聞くと、診療所は建築しながら募集する(診療圏調査データ等の提示もなし)との計画で、運営事業者(デイサービス)との連携も当然明確ではありません。診療所部分の家賃収入は全て見込み(家賃保証なし)で計画され、それでも利回りが8%程度と言ったひどい提案書もありました。

典型的な、外見だけ作った(建築だけできればいい)提案書でした。さすがにこの提案書には、提案を受けたオーナーさんもあきれていましたが、中には同様の提案を疑わずに建築してしまった方もいるでしょう。

先日、有料老人ホームを運営する上場会社の社長さんとお話した際、その社長さんの会社に、入居者が集まらずに行き詰まったサービス付き高齢者向け住宅の運営の依頼も良くあると言っていました。

建築プランが優先したものは非常に危険です。

昨年の7月に行ったセミナー“サービス付き高齢者向け住宅活用はやめた方がいい”の後にもいくつかの相談がありました。

その時も、本当にいろんなタイプのものがありましたが、特に酷かったのが、コンサルを名乗る会社が、まったく運営経験のない開業医と地主さんをくっつけて、サービス付き高齢者向け住宅の提案をしていたものです。

お医者さんには、まったく非現実的な事業計画を提示し事業を勧め、地主さんには病院との連携がとれるので大丈夫との説明でした。

確かに、医療法人が運営するサービス付き高齢者向け住宅は収益構造が安定しやすいので良いかもしれませんが、未経験の開業医さんでは運営のリスクが高いと思います。

それら以外にも、私が地主だったら絶対にやらない”リスクが高すぎて有効活用にならない”提案書が山ほどあります。

ちなみに、サービス付き高齢者向け住宅の税制優遇措置については、平成25年度税制改正においても当然、延長が決定しています。

のちほど、詳しく書きますがその25年度の税制改正要望書に記載されている内容(税制優遇を延長する必要性等々)を見れば、大義名分が有り、必要とされている住宅と言う事になりますので、建築を提案する人達にとっては、国の政策の後押しを受けているのだから、これからもどんどん建築(提案)が進みます。

私は、サービス付き高齢者向け住宅の供給促進そのものを否定いる訳であはありません。
今後、間違いなく進んでいく高齢化社会には、必要なものなのでしょう。

ただ、私は、建築する地主さんにとっては、リスクが高い有効活用(建築)提案が多すぎるので、本当に注意が必要であると言う事を言いたいのです。



Posted by funaizc at 2013年02月03日

補助金・税制優遇にまどわされてはいけない!

サービス付き高齢者向け住宅の支援措置(補助金・税制優遇)は、以下の通りですが、はっきり言ってそれほど大きなメリットではありません。確かに支援措置を受けるのと受けないのでは差はありますが、支援措置を受けるためには、下記のように床面積を大きくしなければならいため、その分建築費が高くなってしまいます。

税制優遇にしても、所得税、法人税の割増償却は、5年間多く減価償却がとれるだけであり将来の減価償却額がその分減るので、逆に将来(家賃下落後?)は税負担が増え厳しくなります。

固定資産税や不動産取得税の優遇についても従来から賃貸住宅にも軽減措置(但しアパート等については40岼幣紂砲呂△蠅泙靴燭里如特筆すべきほどではなく、逆に床面積(共用部分含め30岼幣紂砲大きくなりやはり建築費が高くなってしまいます。

・補助金(建設費の1/10,改修費の1/3)を直接補助(上限100万円/戸)
 併設する高齢者生活支援施設(通所介護、訪問介護事業所)にも補助

・所得税、法人税 :5年間にわたり割り増し(40%)償却が可能
  (専有部分25岼幣/戸、10戸以上)
  *耐用年数35年未満28%

・固定資産税    :5年間にわたり税額を2/3軽減  
  (共用部分含め30岼幣紂5戸以上)

・不動産取得税  :家屋は課税標準から1200万円/戸を控除    
  土地は家屋の床面積の2倍の面積の価格を減額
 (共用部分含め30岼幣紂5戸以上)

・融資条件の緩和:低金利2%台の実施と要件緩和(別担保の設定を不要に)

とにかく、補助金・税制優遇があるからと言って、安易にサービス付き高齢者向け住宅活用の提案に乗ってはいけません。

Posted by funaizc at 2013年01月13日

入居者からみたサービス付き高齢者向け住宅の注意点

東京都高齢者保険福祉計画資料の中にも、サービス付き高齢者向け住宅の課題として、サービスの質の確保があげられているように、入居者にとっても注意すべき点が沢山あります。

東京都高齢者保険福祉計画より


消費者ガイドブックにも、サービス提供体制のチェックポイントとして

チェックポイント12

チェックポイント34

と言う風に注意点が明記されており、多くの関係者も、サービス付き高齢者向け住宅の必須サービスとなっている安否確認はあくまで日中のことであり、24時間緊急対応があると言っていても、夜間に職員が常駐しているところは少なく、その場合、緊急呼び出しボタンなどで外部の警備会社に連絡されるだけであると言っています。

「ケア付き住宅」と謳っていても介護をしてくれるとは限らず、サービス利用計画(介護計画)に入っていなければ、病気になったときは自分で病院を探さねばならず、通院などのサービスが契約に入っていなければ通院も自分で行かなければならなく、ケア付きとは名ばかりだというサービス付き高齢者向け住宅もあります。


入居者にとってのメリットとデメリット(注意点)をまとめると以下のようになります。

【メリット】 
  賃貸契約なので入りやすく、出やすい
 ・『高齢者住まい法』で入居者の権利が守られ、契約一方的に契約を切られることはなく、住まいの移動がない
 ・入居時の費用が安い(敷金と前払い家賃のみ)
 ・バリアフリー構造で安心
 ・安否確認のほか生活相談などのサービスが受けられる

【デメリット】
 ・介護が重度になったとき、住み続けられない場合もある
 ・夜間に職員が常駐していない住宅が多い
 ・医療機関との連携が少ない
 ・介護や生活援助サービスはオプションとなっている
 ・通院も自分で行うことが多い
 ・看護師などの医療系専門職員の常駐は少ない
 ・住宅ごとに食事などサービスのばらつきが大きい
 ・住所地特例が受けられない

Posted by funaizc at 2013年01月13日

サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違い

まず基本的なところでは、契約形態が違います。

サービス付き高齢者向け住宅では、住宅部分については建物賃貸借契約を結ぶとともに、生活支援サービスを提供する場合は、サービス利用契約を別途締結するのに対し、有料老人ホームの多くは利用権方式を採用しています。

老人ホームの場合、入居の際に一時金を支払うことで、終身にわたり居室と共用施設を利用する権利と、介護や生活支援サービスを受ける権利が保障されるという契約形態です。

サービス付き高齢者向け住宅では賃貸借契約を結ぶことが前提となっていますが、これは利用権方式による契約と比較すると、入居者の居住の権利を確保しやすいとみなされているためです。

サービス付き高齢者向け住宅の場合は、あくまでも賃貸住宅に住み、外部のサービスを利用する住宅であるのに対し、介護付き有料ホーム(特定施設)は、住居もサービスも同一事業者によって包括的に提供される施設です。

次に法制面では、有料老人ホームは、老人福祉法と介護保険法に規定され、厚生労働省の管轄になります。

「有料老人ホーム」を設置をする際には、管轄である都道府県または政令指定都市が、有料老人ホーム設置運営指導指針を設けており、それに基づいて施設運営事業所は有料老人ホームの設計をしたり、人員を配置を行います。
 特に「介護付有料老人ホーム」の場合は、「介護サービス」について常時介護に対応できる職員の勤務体制を整えてなければならなかったり、有資格者の最低人数などが細かく設定されており、これらの体制がきちんと整っていない状態で運営を続けていると、ペナルティが与えられる場合もあります。

このように「有料老人ホーム」では厳しい基準・監視下で運営されているので、将来、介護度が高くなった場合でも、引き続き専門のスタッフによって介護されるという安心感があると言う点でもサービス付き高齢者向け住宅とはかなり違ってきます。

また、特定施設の指定のある介護付き有料老人ホームは「特定施設入居者生活介護」サービスが受けられる点も、運営事業者の収益構造がサービス付き高齢者向け住宅との大きな違いです。

「特定施設入居者生活介護」は、特定の施設(具体的には、有料老人ホーム等)において、入居者が利用する介護保険サービスのことであり、運営事業者は、要介護度に応じて1日ごとに固定額の介護報酬を施設が請求できるので、施設はその日に提供した介護サービスの種類や提供量にかかわらず安定した収入が入ります。

利用者にとっても、どのようなサービスを受けても費用負担は一定額になるので、安心してサービスを使えます。(施設が算定する介護報酬額の10%が利用者自己負担、90%が国保連からの支払いとなります)。

Posted by funaizc at 2013年01月13日

有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の違い

サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違いが良くわからないと言う話を良く聞きますので、【有料老人ホーム】と【サービス付き高齢者向け住宅】の違いを詳しく説明します。

 サービス付き高齢者向け住宅には、小規模なものから大規模なものまで様々なタイプがありますが、積和サポートシステム株式会社が運営(生活支援サービスは株式会社メッセージが提供)するサービス付き高齢者向け住宅(Cアミーユ)のように外観も有料老人ホームに近いものもありますので、一般の方には区別が難しいのかもしれません。

 まず、入居者にとって費用(負担)面と介護度からどのような位置付けになるかですが、だいたい以下の図のような感じになります。
サ高住と老人ホーム違い(負担)

 本来の主旨では、高齢化社会迎え、施設介護では増加する一方の介護保険負担を減らし、高齢者が安心して暮らせる住宅を供給していくと言う事であり、その考えそのものは悪い制度ではないと思います。

 私が、さかんに”サービス付き高齢者向け住宅活用はやめた方がいい!”と言っているのは、地主さんが安易に有効活用として、サービス付き高齢者向け住宅の建築の提案に乗ってはいけない(サービス付き高齢者向け住宅の提案にはひどい計画のものが多く注意が必要)と言っているのであり、サービス付き高齢者向け住宅の制度そのものを否定しているのでありません。

 次に入居者にとってのサービスを受ける体制面から見てみると、下記の図のようになります。
サ高住と老人ホーム違い(サービス)

介護付き有料老人ホームは、ホーム内で施設スタッフにより介護サービスが提供されるのに対し、サービス付き高齢者向け住宅は、外部の介護サービスを利用する事になります。



Posted by funaizc at 2013年01月13日

サービス付き高齢者向け住宅とは

 住宅の設計や構造に関する基準、入居者へのサービスに関する基準、契約内容に関する基準(契約は長期入院などを理由に事業者からの一方的な解約などを防ぐ内容になっていなければならないとされている。また、受領できる金銭は敷金・家賃・サービスの対価のみとなっており、権利金等の受け取りは不可となっている。など)の三つの基準のそれぞれ一定の要件を満たし、都道府県に登録された住宅です。

 「サービス付き高齢者向け住宅」は高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)で定められた制度であり、この高齢者住まい法は、2011年の通常国会で全面的に改正され、「サービス付き高齢者向け住宅」の登録制度が創設されました(2011年10月20日に施行)。

 高齢者住まい法の改正を受け、いままで似たような名前と制度がいくつかあり、わかりづらかった「高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)」・「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」・「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」の3つの類型を一本化する形で、新たに「サービス付き高齢者向け住宅」制度が創設されました。

 <主な登録基準>
 ・入居は原則60歳以上
 ・居室の床面積は25平方メートル以上
  (浴室やキッチンなどを共用する場合は18平方メートル以上)
 ・バリアフリー構造、キッチンや水洗トイレなどの設置
 ・長期入院などを理由に一方的な変更や契約解除をされない
 ・入居者が払うのは敷金、家賃、サービス対価に限定

 <必須のサービス>
 ・安否確認
 ・生活相談

 のちほど、詳しく解説したいと思いますが、サービス付き高齢者向け住宅の制度上、登録の為の必須のサービスとなっているのは、「安否確認」と「生活相談」だけであり、介護付き老人ホームなどとは違い、個々の住宅毎にサービスの違いが大きいので、ひとつの制度の住宅としてくくれない部分があります。


必須サービス


 登録基準となっている必ず提供しなければならないサービスは「安否確認サービス」と「生活相談サービス」の2つ。
 しかしこの2つは、登録する為の最低基準の提供サービスであり、運営する事業所によりサービスの内容や質、常駐しているスタッフなどは大きく異なります。

 サービス付き高齢者向け住宅は、あくまでも賃貸住宅に見守りや相談といったサービスが付随されたものであり、介護や生活支援サービスの内容や質は、運営する事業者により大きく差があるので、地主さんが有効活用をする上で、そこが(運営事業者によるサービスの差)非常に重要になってきます。

Posted by funaizc at 2013年01月12日

サブリース問題とサービス付き高齢者向け住宅の有効活用について

 サブリース問題とは別にもうひとつ私が、2011年頃(制度開始当初)からずっと言い続け、取り組んでいるテーマがサービス付き高齢者向け住宅活用の問題点であり、

 ”サービス付き高齢者向け住宅活用はやめた方がいい!”と言うタイトルで、昨年(2012年)は1月(2回)、4月(1回)、7月(2回)計5回のセミナーで講演しました。

本テーマについても、今後ブログとホームページに掲載して行く予定です。

 サービス付き高齢者向け住宅の登録状況(建築)は、2011年11月が994戸で、その後順調に数を増やしており2012年11月には82,809戸と大きく増加しており、今後も高齢化を背景にまやかしの補助金や税制優遇、そしてなんと言っても建築を進める提案者(主に建築会社)の力により、更に増加して行く事でしょう。

 サービス付き高齢者向け住宅活用はやめた方がいい理由については、のちほど詳しく書いていきますが、その理由の1つが、これまで取り上げてきた”サブリース問題”です。

 サービス付き高齢者向け住宅の建築提案は、賃貸住宅のお任せサブリースと全く一緒で、建築提案と介護運営事業者によるサブリースがセットになっています。

 サービス付き高齢者向け住宅活用の最大のポイントは、介護運営事業者選びです。
  老人ホームとは違い、運営内容に大きな差のあるサービス付き高齢者向け住宅は、新規参入が多く競争も激しい上介護事業の収益基盤が弱い為、その多くは不動産のサブリース収益に頼らざるを得ません。

 運よくすばらしい運営事業者に当たればラッキーですが、そう簡単な事ではありません。

 最初は、地主さんに建築してもらう為にそこそこの賃料を保証していますが、実際入居者が思うように集まらなかったり、想定していた介護収益が上がらなかった場合どうなるでしょうか?

 運営事業者は、当然経営が成り立ちません。事業を継続させる為には、必ず”家賃の値下げ交渉”が必要になります。

 まさしく、今問題となっている○○社のサブリース問題と全く同じです。

転用がききにくいのは、○○社の建物もサービス付き高齢者向け住宅も同じです。

 私は、○○社が2000年以降、順調にどんどんシマシマのアパートの建築を増やしている時にも、”有効活用はやめた方がいい!と言うセミナーの中で、○○社の有効活用に警鐘をならしてきました。

今、まさに同じ事が起ころうとしています。そこには、同じ”サブリース問題”があります。

Posted by funaizc at 2013年01月06日



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