高田吉孝のブログ

「相続税入門」 〜第1回〜 相続税とは

船井財産コンサルタンツ高松(みどり合同経営グループ)税理士 国方美佳先生のご協力により、相続税入門をブログコンテンツに加えさせていただきました。

教えて美佳先生!の「さるでもわかる相続税入門」〜第1回〜 相続税とは です。

さて、そもそも「相続税」って何でしょう?ちなみに国語辞典には「国税の一つで相続によって受けた財産に対して課せられる税」であり、相続とは、「人が死亡したため、財産上の権利・義務を受け継ぐこと」とありますように「人(生きた人間)」が「死亡」すれば課せられる「税金」です。(「法人=株式会社とか有限会社等」は相続税が課せられることはありません。だって死なないでしょ・・・。)

この税金は「相続税法」っていう法律で決められていて、この法律によって課税されます。(租税法律主義っていうんですって)もっとも、取るほうの気分や好き嫌いで税金とられたんじゃたまりませんから、あたりまえですけどね。

「あれ?でも、おじいちゃん(又は、おばあちゃん)が死んだときには相続税なんて取られなかったわよ」とおっしゃる方もいるかもしれませんね。それもそのはず、相続税は死亡した方のうち、約5%くらいの人に対してのみ課せられる税金なのです。
(相続税を支払うこととなったあなたへ→5%のなかに選ばれた栄誉ある方なのです!)

「なんだ、じゃあ関係ない人の方が多いの?」確かに「相続税」が課せられる=税務署に期日までに申告書を提出して納税する人という意味ではそうなんですが。

ただし、5%に選ばれちゃった人にとっては大変な問題です。いくら栄誉あるったって、なんとか相続税を課税されないようにしよう、と考えるのはとても自然な発想ですよね。(脱税しちゃったらだめですが)死んだら税金取られるんだったら、生きているうちに財産をかわいい子供や孫に渡してしまう、ということが一番手っ取り早い節税方法だと思われるでしょう・・・。(もっとも、これが本当にかわいい子供や孫のためになるかどうかは別問題でしょうね)

これを国(法律=相続税法)が黙って見逃してくれるわけもなく!そうです、このときかかってしまうのが「贈与税」です。「人(生きた人間)」から「人」にただでものをあげる(→「贈与」)と課せられる「税金」です。→「贈与税」は「相続税」の補完税といわれています。(財産の減少により相続税の負担軽減につながる生前の財産の贈与については「相続税」より税金の負担が重い「贈与税」を課して課税体系を補完しているということ)

「お金じゃなくて、他のものもらったら相続税や贈与税はかからないの?」そんなことはありません。基本的にはあらゆるものが対象になります。(一定の例外はありますが)たとえば「時価(時価っていうのもモノによって難しいですが)
3,000万円の土地を100万円で譲ってもらった」なんていうのにも贈与税が課税されます。(普通に考えれば、親子なんか以外にはありえないんでしょうけど)

このように「相続税法」には、「相続税」と「贈与税」の2つの税金が規定されているのです。

つづく→次回は「相続人と相続順位」についてです。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2004年12月06日

「相続税入門」 〜第2回〜 相続人と相続順位

「相続人と相続順位」について
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)


相続人と相続順位については、「相続税法」ではなにも規定していません。「民法」っていう法律のなかに規定があります。相続税を理解するためには、この部分については、「民法」の知識が必要になってきます。

最初に、言葉の意味について説明しておきますね。
「相続」とは、人が死亡したことにより開始し、死亡した人の財産・債務を受け継ぐことですし、「被相続人」とは、「死亡した人」=「相続される人」であり、「相続人」とは、「生きて受け継ぐ人」=「相続する人」です。

「相続人」は大きく分けると、「血族相続人」((1)子(2)直系尊属(3)兄弟姉妹)と「配偶者相続人」に分かれます。

1.「血族相続人」(血縁関係者)・・・複数いる場合が多いので、順位を決めています。第一順位から第三順位まであります。第一順位の人がいれば第一順位の人が相続人となり、第二・第三順位の人は相続人にはなりません。第一順位の人がいなくて第二順位の人がいれば、第二順位の人が相続人となり、第三順位の人は相続人にはなりません。第一・第二順位の人がいない場合には第三順位の人が相続人になります。(これが「相続順位」です。)


(1)第一順位・・・子(嫡出子・非嫡出子・養子・胎児)=複数いても同順位。実子・養子は区別しない。子が既に死亡している場合等で相続権を失ったときには直系卑属(孫以下)に代襲相続される。

(2)第二順位・・・直系尊属(親・祖父母など)=親等の近いものを優先(ex.父母と祖父母の双方がいれば、父母が近いので優先される)し、実父母・養父母は区別しない。

(3)第三順位・・・兄弟姉妹=兄弟姉妹が既に死亡している場合等で相続権を失ったときにはその子(甥や姪のこと)のみ代襲相続される。


(注)特別養子縁組(原則として6歳未満の未成年者の福祉のため特に必要があるときに未成年者とその実親側との法律上の親族関係を消滅させ実親子関係に準じる安定した養親子関係を成立させる縁組制度)によるものについては、自然血族関係が消滅しますので、養父母との血族関係のみとなります。


2.「配偶者相続人」・・・常に相続人になります。「血族相続人」と並び共同相続人になります。(正式な婚姻関係に基づく配偶者に限ります。内縁関係だけではダメですのでご注意!)

ここまで読んで、「ちょっと待ってよ。私の財産なのに、なんで国が勝手に法律作って受け継ぐ人決めちゃうわけ?」と思った人もいるかもしれませんね。もっともなお話しで、「遺言の自由」がありますので、相続人のうちの特定の人や相続人以外のだれにでも財産を残すことは可能です。しかし、遺言のない場合もありますので、法律で相続人の範囲を決めておかなければ、というのが前述のものなのです。(法定相続制度)



つづく→次回第三回は「遺言と相続分」についてです。

船井財産コンサルタンツ高松(みどり合同経営) 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2004年12月17日

「相続税入門」 〜第3回第4回〜 遺言と相続分他

「遺言と相続分」について
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

この遺言と相続分についても、前回同様「民法」の知識が必要になってきます。

相続が発生した場合には、相続財産は相続人全員に相続されます。そこで各相続人の権利の割合(取り分)=「相続分」という問題が出てきます。「相続分」については「法定相続分」と「指定相続分」に分けることができます。

.「法定相続分」・・・遺言による指定がない場合には、以下のような割合になります。

(1) 子と配偶者が相続人・・・子1/2&配偶者1/2(注1)

(2) 直系尊属と配偶者が相続人・・・直系尊属1/3&配偶者2/3

(3) 第三順位・・・兄弟姉妹1/4&配偶者3/4(注2)

子・直系尊属・兄弟姉妹が複数の場合にはそれぞれ等しい割合でさらに分けます。
ただし、以下の注意点があります。

注1)子のうち非嫡出子は嫡出子の相続分の1/2です。
注2)被相続人の兄弟姉妹のうち、片方の親しか同じでない「半血兄弟姉妹」の相続分は両親とも同じ兄弟姉妹の相続分の1/2です。


例1)「夫婦と実子2人」のケース 
    配偶者・・・1/2 子A・・・1/2×1/2 子B・・・1/2×1/2 

例2)「夫婦と父母」のケース 
    配偶者・・・2/3 父・・・1/3×1/2 母・・・1/3×1/2
  
例3)「夫婦と兄妹2人」のケース 
    配偶者3/4 兄1/4×1/2 妹1/4×1/2

.「指定相続分と遺言」・・・遺言によって被相続人が指定したことによる相続分を「指定相続分」といいます。上記の機嵋…蠢蠡格」が一般的に有名ですが、実は遺言によって違う指定をすることも可能なのです。
遺言の内容はいろいろな利害の対立も生みやすいので厳重な方式が定められています。

「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3方式が一般的です。ただし、遺言できる人は15歳以上であるだけではなく能力の問題もありますので注意してくださいね。

 「遺言」で財産を与えることを「遺贈」といいます。「遺贈」には「包括遺贈=財産の何分の一という割合で決めたもの」と「特定遺贈=○○の財産という特定の財産を指示したもの」があります。もちろん、相続人以外の人にも「遺贈」することは可能です。相続人の「遺留分」(注3)に関する規定に違反しないように気をつける必要があります。(後々訴訟に及ぶことも?)

注3)遺留分は以下のとおり
(1) 配偶者のみ・配偶者と子・子のみ・直系尊属と配偶者が相続人・・・1/2
(2) 直系尊属のみ・・・1/3ということは、遺言によって自由に処分できるのは、(1)の場合は1/2まで、
(2)の場合は2/3となりますね。


第4回、相続税申告スケジュールは
相続マニュアル−相続開始後のタイムスケジュールを参照下さい。

次回は「相続申告時等に必要な資料」についてです。


船井財産コンサルタンツ高松(みどり合同経営) 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2004年12月22日

「相続税入門」 〜第5回6回〜 相続申告時等に必要な資料

「相続申告時等に必要な資料」
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

「相続申告時等に必要な資料」について、今回から見ていきましょう。兇虜盪困里Δ曾衢していないものは、とばして見てください。


.被相続人の身分関係・血族相続人となる者の確認のため必要な資料

1.被相続人の戸籍謄本(生まれてからお亡くなりになるまで)・・・相続の開始
があったことを証するため取得します。本籍地の市町村役場で取得できます。

2.相続人の戸籍謄本(又は戸籍抄本)・・・本籍地の市町村役場で取得できます。

3.相続人の住民票・・・住所地の市町村役場で取得できます。
※ 戸籍謄本については、郵送で取得することもできます。


.相続財産の確認に必要な資料

1.土地・建物(注;単独所有分及び共有所有分ともに必要)

(1)登記簿謄本及び公図・・・所有者の確認、及び所有物件の概要をつかむた
め必要です。所在地の法務局で取得できます。

(2)固定資産税評価額証明書・・・所在地の市町村役場で取得できます。例え
ば、H16亡くなられた場合=平成16年分のように、亡くなられた年分の
ものを用意します。
※(1)及び(2)については、郵送で取得することもできます。

(3)住宅地図・・・所在する場所を特定するため必要です。市販されている住
宅地図を用意します。

(4)賃貸借している場合には、賃貸借契約書を用意します。

(5)田で小作に付されている場合には、農業委員会の証明書。農業委員会
に問合せれば回答してくれます。

(6)山林の場合には、森林施業図、森林簿等・・・都道府県又は森林組合に問
合せて用意します。


2.事業用資産
続きを読む
Posted by funaizc at 2004年12月30日

「相続税入門」 〜第7回〜 相続の承認・放棄

「相続の承認・放棄」について
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

前回まで、相続税の申告のスケジュールや必要となる資料についてご説明しました。

今回は、スケジュール表で3ヶ月以内にしなければならないこととされていた、相続の承認と放棄についてですが、これも「民法」の知識が必要になってきます。

相続が発生した場合には、相続人は相続開始のときから被相続人の財産上の一切の権利・義務を承継します。この場合、権利(積極財産)と義務(債務)のうち、権利だけを承継することはできません。相続の承認と放棄について大別すると下記のようになります。

1.相続の承認

(1) 単純承認・・・(効果)無制限に権利・義務を承継

次の場合には単純承認したものとみなされます

1)相続財産の全部又は一部を処分した場合
2)相続人が3ヶ月以内に限定承認・放棄をしなかった場合
3)相続人が限定承認・放棄をした場合でも相続財産の全部又は一部を隠したり、使ったり悪意で財産目録に記載しなかった場合(この放棄により相続人となった者が承認をした後はこの限りではありません)

→3ヶ月以内になにもしなければ、単純承認したことになってしまいます。

あきらかに借金の方が多いような場合には、何らかの手続きをしておいた方がよいです。

(2) 限定承認・・・(効果)承継した権利の範囲内で義務を承継

限定承認をしようとするのであれば、3ヶ月以内に遺産の内容を記載した財産目録を作成した上でこれを家庭裁判所に提出し、限定承認をすることを申し出なければなりません。なお、相続人が数人いれば全員の共同でなければ限定承認することはできません。

→限定承認の場合には、その財産の増加益の精算を行って被相続人の債務として認識する必要があることから、所得税の対象となりますのでご注意ください。(みなし譲渡課税)

2.相続の放棄・・・(効果)初めから相続人でなかったものとみなす。

相続の放棄は、3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄申述書を提出し、申し出なければなりません。また、相続の放棄は、初めから相続人でなかったこととされますので、放棄した者を代襲相続することはありません。

→よく巷で「放棄」したということがありますが、家庭裁判所に申し出ていないものは事実上の放棄であり、1(1)単純承認に含まれます。

原則としては、3ヶ月以内に前回ご説明した資料等を基にして財産・債務について洗い出し、上記の手続きをする、しないを決めておかなければなりません。

財産と債務の調査にもう少し時間がかかる方については、家庭裁判所への申請によりこの期間を延長することができます。延長は3ヶ月に限られるのが原則ですが、再度の延長申請も可能なようですので、必要があれば、期間をもっと延長することもできます。


つづく→次回は「準確定申告について」です。
船井財産コンサルタンツ高松  税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年01月15日

「相続税入門」 〜第8回〜 準確定申告について

「所得税の準確定申告」について
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

今回は、相続税から外れてしまいますが、スケジュール表の4ヶ月以内にしなければならないとされていた所得税の「準確定申告」についてです。

所得税の確定申告は、通常、自らがその年1年間の所得について翌年の2/16〜3/15までの間に納税地の税務署長に対して確定申告書を提出し所得税額を精算する手続きです。

ただし、死亡した人の場合には、その相続人が原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に被相続人の所得についての確定申告(これを「準確定申告」といいます)をしなければなりません。タイプ別に区分すると下記のようになります。


1.死亡した者が確定申告しなければならない人の場合

(1)確定申告しなければならない人がその年の翌年1/1〜3/15までの間に確定申告書を提出しないで死亡した場合

(2)年の途中で死亡した人がその死亡した年分の所得税について確定申告しなければならない人である場合

(1)及び(2)に該当する場合には、4ヶ月以内に確定申告書を提出しなければなりません。


2.確定損失申告をすることができる人の場合(青色申告者で繰戻し還付をする場合)

(1)確定損失申告をすることができる人がその年の翌年1/1〜3/15までの間に確定申告書を提出しないで死亡した場合

(2)年の途中で死亡した人がその死亡した年分の所得税について確定損失申告をすることができる人である場合

(1)及び(2)に該当する場合には、4ヶ月以内に確定申告書を提出しなければなりません。


3.還付申告をすることができる人の場合(その年分の所得税について還付を受ける場合)

(1)還付申告をすることができる人がその年の翌年1/1〜3/15までの間に確定申告書を提出しないで死亡した場合

(2)年の途中で死亡した人がその死亡した年分の所得税について還付申告をすることができる人である場合

(1)及び(2)に該当する場合には、確定申告書を提出すると税金が還付されます。


※ポイント※

(1)提出先は被相続人の死亡当時の納税地の所轄税務署となります。

(2)消費税の納税義務がある場合には、消費税の申告も併せて行う必要があります。

(3)相続税の申告上、確定申告により所得税を支払った場合には債務として控除することができますし、所得税の還付を受けた場合には本来の財産として計上する必要があります。

(4)被相続人の提出した所得税の青色申告承認申請書等の効果や消費税の簡易課税選択届出書等の効果は相続人には引き継ぎませんので、ご注意ください。
もし、引き続き青色申告制度や簡易課税制度等の適用を受ける予定である場合には、事業を承継する相続人がもう一度それぞれ定められた期限までに所定の書類を提出しなければなりません。


※ 確定申告については国税庁のタックスアンサー上のQAに掲載されています
http://www.taxanser.nta.go.jp/shoto317.htm


つづく → 次回第9回は「相続税の納税義務者について」です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2005年01月23日

「相続税の納税義務者について(1)」 〜第9回〜

「相続税の納税義務者について」
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

今回は、相続税の納税義務者についての分類です。相続税の納税義務者は、次のように区分されます。

(1)居住無制限納税義務者・・・相続・遺贈(死因贈与を含みます。
以下同じ)により財産を取得し、その取得の際に国内に住所がある人をいいます。

(2)非居住無制限納税義務者・・・相続・遺贈により財産を取得し、その取得の際には国外に住所があるが日本国籍を有し、かつ、相続開始前5年以内には国内に住所があった人。

(3)制限納税義務者・・・相続・遺贈により財産を取得し、その取得の際に国外に住所があり(2)に該当しない人。

(4)特定納税義務者・・・(1)〜(3)に該当する人以外で、相続時 精算課税の適用を受けている特定贈与者である人。


通常、一般には(1)に該当する方が多いと思われますが、相続人が国外に居住している場合には(2)(3)に区分されます。また、相続時精算課税の適用を受けた場合には、相続・遺贈によって財産を一切取得していなくても、相続税の納税義務者になります。

注(1)納税義務者=相続税の納税が必ず発生するというわけではなくて、このあとご説明するさまざまな計算の結果、申告不要となる場合(相続人のうち、約95%の方はこのケースになります)や納税額がゼロの場合もあります。

注(2)住所については、各人の生活の本拠をいいます。日本国籍を有し、又は永住許可を受けている人が次のような理由で財産取得時に国外にいる場合でも国内に住所を有するものとして取扱います。

※ 学術、技芸の習得のため留学している者で日本国内にいる人の扶養親族となっている人

※ 日本国外において勤務その他人的役務の提供をする人で日本国外におけるその人的役務の提供が短期間(おおむね1年内)であると見込まれる人(その者の生計を一にする親族を含みます)

※ 一時的に日本国内を離れていた人(国外出張、国外興行等)



つづく→次回は「相続税の納税義務者について(2)」です。

船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年02月09日

「相続税の納税義務者について(2)」 〜相続税入門第10回〜 

「相続税の納税義務者について(2)」について
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

前回では、個人(自然人)の相続税の納税義務者についてご説明しました。

今回は、個人(自然人)ではないのに個人とみなされ相続税の納税義務者になる場合について、補足しておきたいと思います。

えっ、でも相続税って自然人の間のみで課税されるんじゃないの?と思われるかもしれませんね。当然、法人は死亡するわけがないので被相続人になることはありませんし、法人が被相続人の財産を遺贈により取得した場合でも、法人の大半(株式会社、有限会社など)は、法人税という税金を課税されることで相続税の対象とはなりませんし、国や地方公共団体などは、課税の対象にはなりません。

では、例外的に相続税の課税の対象となるのはどのような場合なのでしょうか。それについて大別すると下記のようになります。

1.代表者または管理者の定のある人格のない社団または財団

いわゆる、同好会、県人会、PTAなどがこれに該当します。
 既に設立されている人格のない社団等に財産を遺贈した場合、その設立のために財産を提供した場合には、財産を取得した人格のない社団等は個人とみなされて相続税の納税義務が発生します。(人格のない社団等が収益事業を行っており法人税の課税対象となっているような場合には相続税の課税対象とはなりません)

2.公益法人等

 宗教法人・学校法人・社会福祉法人等積極的に祭祀・宗教・慈善・学術・技芸その他公益に関する事業を目的とし営利を目的としない法人をいいます。

 既に設立されている公益法人に遺贈した場合又はその設立のために財産を提供した場合、遺贈者等の親族の相続税負担が、不当に減少する結果となると認められるときには、結果的に直接遺贈者である被相続人から親族等に財産が移転したのと同じ効果が得られるため、財産を取得した公益法人等は個人とみなされて相続税の納税義務が発生します。(公益法人等が収益事業を行っており法人税の課税対象となっているような場合には相続税の課税対象とはなりません)

つづく→次回は「相続税の課税財産について(1)」です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年03月02日

「相続税の課税財産について(1)」 〜相続税入門第11回〜 

「相続税の課税財産」について(1)
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

前2回にわたり、相続税の納税義務者についてご説明しました。
今回からは、相続税の課税財産についてご説明したいと思います。

一部の非課税財産を除き、被相続人から相続や遺贈によって取得した金銭的価値のあるすべての財産について相続税が課税されます。また、死亡保険金や死亡退職金を取得したような場合には、相続や遺贈によって財産を取得したとみなして相続税が課税されることがあります。(これをみなし相続財産といいます。民法上、相続や遺贈により取得したものではないのですが、相続税法上特別に定められたものです。)


1.相続や遺贈により取得した財産

相続税が課税されるのは、土地・家屋、立木、事業用の財産、有価証券、家庭用財産、貴金属、書画骨董、電話加入権、預貯金、現金、動産など金銭的な価値のあると思われるすべての財産です。

気をつけなければならないのは、以下のようなケースです。

(1)不動産のうち未登記のものであっても課税財産に含まれます。

(2)預貯金・有価証券等の名義が無記名、第三者又は家族等であっても、被相続人が購入し所有していたものについては、名義如何にかかわらず課税財産に含まれます。たとえば、被相続人の金庫に一緒に保管していて(→金庫に一緒に保管しているだけで被相続人の財産というわけではありませんが)使用している印鑑が同一であったり、利子や配当も被相続人が受け取っていたり、名義人が売却することが事実上不可能な場合などがこれにあてはまります。

(3)被相続人のご出身地等で比較的遠隔地にある不動産や預貯金他の財産を失念していることがありますので、注意が必要です。


つづく→次回は「「相続税の課税財産」について(2)」です。

船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング


Posted by funaizc at 2005年03月09日

「相続税の課税財産について(2)」 〜相続税入門第12回〜

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

2.相続や遺贈により取得したものとみなされる財産

民法上は相続や遺贈により取得した財産ではないのですが、実質的にそれと同じような効果があるため相続税が課税されるもの(一般に「みなし相続財産」と呼ばれています)には生命保険金や退職手当金等があります。まずは、生命保険金についてご説明します。

(1)生命保険金・・・被相続人の死亡により受け取る生命保険契約の保険金及び偶然の事故に基づく死亡により受け取る損害保険契約の保険金のうち、その保険料を被相続人が負担していたものは、相続財産とみなされ、相続税の課税対象となります。

注1)
相続税法に規定する生命保険契約及び損害保険契約の範囲については、保険業法の規定により免許を受けた保険会社や外国保険業者と締結した保険契約など特定のものに限定されている(相基通3-4、3-5)ので、これらの範囲に該当しない生命保険契約など、例えば、日本で免許を受けていない外国保険事業者と締結した生命保険契約などは、相続税法に規定する生命保険契約に該当せず、所得税の課税対象となり、一時所得として課税されます。

注2)
保険料負担者と課税関係をまとめると以下のようになります。

イ.保険料負担者=被相続人・・・みなし相続財産となり相続税の課税対象
ロ.保険料負担者=受取人・・・所得税の課税対象
ハ.保険料負担者=上記以外の人・・・贈与税の課税対象

注3)
生命保険金のうち年金形式で支払われるものについては、みなし相続財産として相続税が課税される他、毎年受け取る保険金について所得税が課税されます。

注4)
保険金には、保険金とともに取得した剰余金、割戻金、前納保険料の額を含みます。

注5)
保険金受取人は、原則的には保険契約によって定められた保険金受取人を指しますが、保険契約上の保険金受取人以外の者が現実に保険金を取得している場合において、保険金受取人の名義変更の手続きがなされていなかったことについて、やむを得ない事情があると認められる場合など、現実に保険金を取得した者が、その保険金を取得することについて相当の理由があると認められるときは、その現実に保険金を取得した者を保険金受取人とすることとされています。たとえば、契約上の保険金受取人は父ですが、夫の独身時代の契約であり結婚や子の出生を機に保険金受取人を妻に変更すべきところ、それをしないまま夫が死亡したような場合が考えられます。


つづく→次回は「相続税の課税財産について(3)」です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング



Posted by funaizc at 2005年03月26日

「相続税の課税財産について(3)」 〜相続税入門第13回〜 

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

2.相続や遺贈により取得したものとみなされる財産

次に、退職手当金についてご説明します。

(2)退職手当金、功労金など・・・被相続人の死亡により相続人等が受取る、被相続人に支給されるべきであった退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与(以下「退職手当金等」といいます)で、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものは、相続財産とみなされ、相続税の課税対象となります。

注1)その支給される金品の名義が退職手当金等と表示されていないものであっても、実質上退職手当金等に該当するものは、相続税法上、退職手当金等として取り扱われます。なお、その支給される金品が実質上退職手当金等に該当するかどうかの判定の方法については、退職給与規程等の定めに基づいて受ける場合にはこれにより、それ以外の場合には、その被相続人の地位、功労等を考慮し、雇用主等が営む事業と類以する事業において被相続人と同様な地位にある人が受けると認められる金額などを勘案して判定することになります。

注2)類似するものとして、「弔慰金等」があります。こちらは、課税対象にはなりませんが、弔慰金等として支給された金品であっても注1)により退職手当金等と認められる部分を実質判断により弔慰金等から除外し、残りの部分も次に掲げる金額までを弔慰金等に当たるものとして取り扱い、その金額を超える金額は退職手当金等として相続税が課税されます。

a.業務上の死亡である場合・・・死亡当時の賞与以外の普通給与の3年分の額
b.業務上の死亡でない場合・・・死亡当時の賞与以外の普通給与の半年分の額
 
なお、労働者災害補償保険法等の規定により遺族が受ける弔慰金等については、上記の a 又は b の金額を超えている場合でも退職手当金等には該当しないものとして扱われます。

注3)退職手当金には、死亡退職によるものだけではなく、生前退職によるもののうちその支給されるべき額が被相続人の死亡前に確定しなかったもので、被相続人の死亡後3年以内に確定したものが含まれます。

注4)退職手当金等の受取人は、以下のようになっています。

a.退職給与規程等により受取人が具体的に定められている場合
             ・・・定められた者

b.退職給与規程等により受取人が具体的に定められていない場合又は退職給与規程等の適用を受けない場合・・・イ 

相続税の申告書を提出する時等までに当該被相続人に係る退職手当金等を現実に取得した者があるときその取得した者・・・ロ

相続人全員の協議により退職手当金等の受取人を定めたときその定められた者・・・ ハ

イ及びロ以外のとき その被相続人に係る相続人の全員(当該被相続人に係る
退職手当金等を各人均等に取得したものとして取り扱います)

注5)この項目と直接関係はないのですが、上場していない株式について1株当たりの株式の価額を純資産価額方式により評価する場合、退職手当金等の金額は負債として取り扱うこととされていますので注意が必要です。(弔慰金等は負債とできません)


つづく→次回は「相続税の課税財産について(4)」 です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2005年04月06日

「相続税の課税財産について(4)」 〜相続税入門第14回〜 

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

2.相続や遺贈により取得したものとみなされる財産
以下、その他のものをご説明します。

(3)生命保険契約に関する権利

a.相続開始の時にまだ保険事故が発生していない(いわゆる掛捨保険を除きます)
b.契約者≠被相続人
c.保険料負担者=被相続人(一部負担している場合を含みます)
a〜cまでの条件にあてはまる生命保険契約については、以下の金額を相続又は遺贈により取得したものとみなされます。(bの契約者が被相続人だった場合=本来の財産)
相続開始日現在の時価=解約返戻金相当額(注1)×被相続人負担の保険料/払込保険料総額

(注1)H18.3.31までは旧26条の算式(払込保険料総額×0.7−保険金額×0.02)による金額を時価とすることができます。

その他、「みなし相続財産」には「定期金に関する権利(郵便年金契約などで、被相続人≠契約者、被相続人=掛金負担の場合。(被相続人の死亡で受給できないもの))」「保証期間付定期金に関する権利(被相続人が生存中に受けていた定期金の継続受給権)」「契約に基づかない定期金に関する権利(遺族年金を除く退職年金の継続受給権など)」「その他の利益の享受(注2)」があります。

(注2)「その他の利益の享受」

被相続人の遺言によって受けた利益などで次のものは遺贈によって取得したものとみなされます。

a.信託行為や信託に係る受益者の変更などがあった場合の信託の利益
b.著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合
c.対価を支払わないで又は著しく低い対価で債務の免除・引受又は第三者による債務の弁済を受けた場合
d.a〜cまでの他に、対価を支払わないで又は著しく低い価額の対価で経済的利益を受けた場合の利益

→(参考)このみなし規定の適用に当たっては、支払った対価が「著しく低い価
額」であるか否かの判定が最も重要なこととなりますが、これについて、相続税
法においては、所得税法のように明文の規定が設けられてなく、解釈運用に委ねられています。(土地・建物・上場株式について対価を伴うものについては一定のしばりがあります。)したがって「著しく低い価額の対価」に該当するか否かの判定についても、個々の具体的事例に即し判定せざるを得ません。この場合、譲渡があった財産が2以上ある場合には、譲渡があった個々の財産ごとに判定するのではなくて、財産の譲渡があった時ごとに譲渡があった財産を一括して判定するものとするようです。(相基通7 -1)

つづく→次回は「相続税の非課税財産について(1)」です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年04月22日

「相続税の非課税財産について(1)」 〜相続税入門第15回〜 

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

相続税の非課税財産

 相続税では、原則として相続や遺贈によって取得したすべての財産が、その課税の対象になります。しかし相続や遺贈によって取得した資産の中には、その財産の性質などにより課税対象とすることが好ましくないものもあります。相続税の課税の対象としない財産について「非課税財産」といい、限定列挙されています(今回と次回の2回に分けてご説明いたします)。

<相続税法12条>

(1)皇室経済法の規定によって皇位とともに皇嗣が受けたもの・・・

憲法上の特殊な地位に随うもので、自由に処分できない、いわゆる三種の神器などがこれに該当。(一般庶民には関係ないことかもしれないですね)

(2)墓地、霊廟、仏壇、仏具・・・

民法上も一般の財産とは区分され祖先の祭祀を主宰する人が承継すべきとなっています。祖先崇拝の慣行尊重の見地から非課税。(お墓や仏壇・仏具を新しくされる予定があるのであれば、相続発生前に購入すれば非課税ですね。とはいえ、一時期、純金製のお鈴の広告を見かけましたがあれも非課税?)

(3)公益事業を行う人が相続や遺贈によってもらった財産でその公益事業の用に供することが確実なもの(公益事業用財産)・・・

民間の公益事業の保護育成等を図るため非課税。(但し、親族等に利益をもたらすようなものである場合、2年以内に公益の事業の用に供していない場合には非課税にはなりません)

(4)心身障害者制度に基づく給付金の受給権・・・

地方公共団体の条例により実施する共済制度による給付金を受ける権利のことです。心身障害者の扶養者=被相続人が掛金を支払い、心身障害者及びその扶養者が給付金を受けるようなケースが非課税になります。

(5)相続人が受け取った生命保険金等のうち、一定の金額・・・

「相続人」とは、相続を放棄した者や相続権を失った者を除きます。
「一定の金額」=500万円×法定相続人の数×その相続人が取得した保険金額/被相続人の全ての相続人が取得した保険金の合計額の算式により計算します。
「法定相続人の数」とは、相続の放棄があった場合にはその放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいい、養子がある場合には、以下の制限があります。

実子がいる場合・・・1人まで法定相続人に含みます
実子がいない場合・・2人まで法定相続人に含みます

→(注)非課税の適用があるのは、あくまで「相続人」です。相続を放棄してる人には非課税規定の適用はありません(計算式で非課税の金額を計算するの「法定相続人の数」には、相続を放棄した人も含まれますので、混同してしうこともあります。注意してください)。

つづく→次回は「相続税の非課税財産について(2)」です。

船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング



Posted by funaizc at 2005年05月19日

「相続税の非課税財産について(2)」 〜相続税入門第16回〜 

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

相続税の非課税財産
 今回も引き続き相続税の「非課税財産」についてご説明いたします。

<相続税法12条>

(6)相続人が受け取った退職手当金等のうち、一定の金額・・・

適用を受けることができる人、一定の金額の計算については、前回の(5)の項をご参照ください。

→(注)似ていますが課税対象とならない「弔慰金」に注意しましょう。第13回 2.相続や遺贈により取得したものとみなされ財産の(2)退職手当金、功労金などのうち注2)の弔慰金等の項に詳しく記載しています。

<租税特別措置法70条>

(7)相続財産等を申告期限までに国などに寄付をした場合におけるその寄付財産・・・

※国などとは、国・地方公共団体・特定の公益法人(公益の増進に著しく寄与するものとして限定列挙されており、租税回避を防ぐため、一定の条件が付いています)をいいます。
※特定の公益法人に対する寄付のうち、法人設立のための財産の提供についてはこの規定の適用はありません。
※また、香典返しに代えて行う贈与についてもこの規定の適用はありません。そういえば、法人税や所得税でも「寄付金」については同じような規定があります。

(8)相続財産等を申告期限までに特定公益信託に支出した場合におけるその金銭・・・

※特定公益信託とは、公益の増進に著しく寄与するものとしての要件を満たすものとして証明されたもので、租税回避を防ぐため、一定の条件が付いています。

<災害減免法6条>

(9)相続税の申告期限前に災害により被害を受けた財産など・・・

※災害による被害の額が財産の1/10以上である場合には、その被害を受けた部分の価額は財産の価額から差し引いて計算することができます。

非課税の規定を活用することによって相続税を軽減することもできます。

つづく→次回は「債務控除について」です。

船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング



Posted by funaizc at 2005年06月09日

「債務控除について」 〜相続税入門第17回〜 

4.債務控除

 相続税は、相続又は遺贈により受けた利益に対して課税されますが、被相続人の債務を承継している場合、又は葬儀費用を負担している場合には相続等により取得した財産の価額から控除して計算することとなります。

<債務控除をすることができる者>

相続人と包括受遺者(=包括遺贈とは、遺産の全部又は一定の抽象的な割合で示された遺贈をいいます。民法では、包括受遺は相続人と同一の権利義務を有するものと定めています)が実際に債務を負担している場合に限られます。ただし、葬式費用については、相続の放棄をした者や相続権を失った者が負担した場合であっても債務控除することができます。

<債務控除できる債務の範囲>

1.居住無制限納税義務者及び非居住無制限納税義務者に該当する者である場合

(1)被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの(公租公課を
含む)
(2)被相続人に係る葬式費用

2.制限納税義務者に該当する者である場合

相続税の課税対象とされる財産に関する債務で、次に掲げるものに限られます。
これは、相続税の課税対象となる財産の範囲が限定されていることに対応しています。また、葬式費用は、債務控除することができません。

(1)その財産についての公租公課(固定資産税、鉱区税など)
(2)その財産を目的とする留置権、特別の先取特権、質権又は抵当権で担保される債務
(3)その財産の取得、維持又は管理のために生じた債務
(4)その財産に関する贈与の義務
(5)被相続人が、日本国内に営業所又は事業所を有していた場合、その営業所又は事業所に係る営業上又は事業上の債務

※控除対象とならない債務・・・以下の相続税の非課税財産の取得等に係る債務

(1)墓所・霊廟・祭具等(生前に購入した仏壇等の未払金などが該当します)
(2)個人の公益事業用財産

※葬式費用とならないもの・・・

(1)香典返戻費用
(2)墓碑・墓地の購入費、墓地の借入料
(3)法会に要する費用(初七日法要費用などが該当します)
(4)医学上又は裁判上の特別の処置に要した費用

つづく→次回は「被相続人からの3年以内の贈与財産について」です。
(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2005年06月24日

「被相続人からの3年以内の贈与財産について」 〜相続税入門第18回〜

5.生前贈与加算

 相続又は遺贈によって財産を取得した人が、相続開始前3年以内に被相続人から贈与によって財産を取得したことがある場合、贈与された財産を相続財産に加算し既に納税した贈与税については相続税から控除することとされています。

<贈与により取得した財産の価額>
贈与により取得した財産の価額は、贈与時における価額によるものとされています。

<適用対象者についての留意点>

 相続時精算課税適用者以外の者が、被相続人から相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合には、この規定の適用はありませんが、相続時精算課税適用者については、被相続人から相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合であっても、この規定の適用があります

<贈与税の申告の有無とは無関係です>
3年以内に贈与を受けた財産であれば、贈与税の申告を行なっていなくても加算されます。贈与税には110万円の基礎控除がありますが、この金額以下であれば贈与税の申告は不要です。しかし、相続税の計算上、贈与財産は全額加算されますので注意が必要です。また、贈与税の申告をしなければいけないのにしていなかった場合にも、この規定は適用されます。この場合、「贈与税を支払っていないのに、贈与税分を控除してくれるなんてラッキー!」と思わないでください。(そんなに上手い話はありませんよ)贈与税の申告は期限後であっても必要です。ついでに、期限後であることから、附帯税(ペナルティ)も課せられます。(きちんと贈与税の申告をしましょう)

<この対象とならない贈与について>
相続の開始前3年以内にその相続に係る被相続人から贈与を受けた財産のうち、「特定贈与財産」に該当するものについては、この規定にかかわらず、相続税の課税価格に加算されないこととされています。

 この「特定贈与財産」とは、婚姻期間が20年以上である配偶者に該当する被相続人から贈与を受けた居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭で、その贈与が相続開始の日の属する年の前年以前に行われている場合は、その贈与につき贈与税の配偶者控除の適用を受けて控除された配偶者控除額の金額をいいます。(贈与税の優遇規定)

※贈与するときの節税方法がいくつかあります。以下はあくまで一例です。

1.贈与は、値上がりが見込まれる財産から行なう
   →加算されても贈与時の価額だから

2.相続人以外(たとえば孫)に贈与する
   →相続・遺贈により財産を取得していなければこの規定の適用がない

3.婚姻期間20年以上の配偶者に居住用不動産等を贈与する
   →2,000万円までは相続税・贈与税は無税

(注)ただし、節税も大切ですが、「争族」にならないように気をつけてください。


(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

つづく→次回は「課税価格の計算について」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2005年07月01日

「課税価格の計算について」 〜相続税入門第19回〜 

「課税価格の計算」について

1.まず、相続又は遺贈によって財産を取得した人(相続時精算課税制度の適用を受けた者を含みます)ごとに、下記の算式によって課税価格を計算します。

  《(1)+(2)−(3)+(6)−(4)》+(5)=各人の課税価格
   ※注)・・・《 》内がマイナスになれば、0とし、(5)を加算します

(1) 相続や遺贈により取得した財産(第11回)
(2) 相続や遺贈により取得したものとみなされる財産(第12回〜第14回)
(3) 非課税財産(第15回〜第16回)
(4) 債務控除(第17回)
(5) 生前贈与加算(第18回)
(6) 相続時精算課税適用財産の価額(今後、別の回にご説明する予定です)

2.上記の算式で計算した各人の課税価格を合計し、下記の算式により課税遺産総額を計算します。

各人の課税価格の合計額−遺産に係る基礎控除額=課税遺産総額
※基礎控除額=5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

「法定相続人の数」とは、相続の放棄があった場合にはその放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいい、養子がある場合には、以下の制限があります。

※実子がいる場合・・・1人まで法定相続人に含みます
※実子がいない場合・・2人まで法定相続人に含みます

3.相続税の課税価格の計算の特例

(1)小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例

相続開始の直前に被相続人、被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族の事業の用又は居住の用に供されていた宅地を取得した場合には、所定の要件を満たせば、申告書に所定の書類を添付することにより、課税価額の計算上、減額されます。

(2)特定事業用財産についての相続税の課税価格の計算の特例

相続・遺贈により被相続人の親族が一定の非上場株式等又は森林施業計画区域内の山林を取得した場合には、所定の要件を満たせば、申告書に所定の書類を添付することにより、課税価額の計算上、減額されます。
 ※詳細な適用要件及び減額金額については、省略します。


<船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載>

つづく→次回は「相続税の総額の計算について」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2005年07月14日

「相続税の総額の計算について」 〜相続税入門第20回〜 

「相続税の総額の計算」について

前回、ご説明した「課税遺産総額」を各法定相続人が民法の規定による法定相続分(※注)に応じて取得したとして計算した各取得金額に、相続税の税率を適用して算出した金額を合計することにより、計算します。
※注「法定相続分」(詳しくは第3回を参照ください)

(1)子と配偶者が相続人・・・子1/2&配偶者1/2(注1)
(2)直系尊属(親・祖父母など)と配偶者が相続人・・・直系尊属1/3&配偶者2/3
(3)第三順位・・・兄弟姉妹1/4&配偶者3/4(注2)

子・直系尊属・兄弟姉妹が複数の場合にはそれぞれ等しい割合でさらに分けます。ただし、以下の注意点があります。

注1)子のうち非嫡出子は嫡出子の相続分の1/2です。
注2)被相続人の兄弟姉妹のうち、片方の親しか同じでない「半血兄弟姉妹」
の相続分は両親とも同じ兄弟姉妹の相続分の1/2です。

計算例)各人の課税価額の合計額=2億円、法定相続人は妻及び子供2人の場合

第1ステップ 法定相続分に応じた各人の取得金額を計算します
(千円未満切捨)

妻)課税遺産総額1億2,000万円×法定相続分の割合1/2=6,000万円

子1)課税遺産総額1億2,000万円×法定相続分の割合1/2×1/2=3,000万円

子2)課税遺産総額1億2,000万円×法定相続分の割合1/2×1/2=3,000万円

※課税価格計2億円−基礎控除額8,000万円=1億2,000万円(→課税遺産総額)

第2ステップ 各人の取得金額に下記の速算表を見ながら、相続税額を計算し、合計します

妻 )6,000万円×30%−700万円=1,100万円

子1)3,000万円×15%− 50万円= 400万円

子2)3,000万円×15%− 50万円= 400万円

合計)1,100万円+400万円+400万円=1,900万円

(相続税の速算表)
--------------------------------
各取得分の金額| 率 | 控除額  
--------------------------------
1,000万円以下|10%|   0円
--------------------------------
3,000万円以下|15%| 50万円
--------------------------------
5,000万円以下|20%| 200万円
--------------------------------
 1億円以下 |30%|  700万円
--------------------------------
 3億円以下 |40%| 1,700万円
--------------------------------
 3億円超  |50%| 4,700万円

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)


つづく→次回は「各相続人等の算出税額及び納付税額の計算について」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年08月06日

「各相続人等の算出税額及び納付税額の計算について」 〜相続税入門第21回〜 

1. 各相続人等の算出税額の計算

前回、ご説明した「相続税の総額」を各相続人等の課税価格に応じて按分して、各人ごとの税額を計算します。(下記の算式参照) 相続税の総額×各人の課税価格/各人の課税価格の合計額(按分割合(注))=各相続人等の税額
注)按分割合についての留意点

相続税基本通達17-1の規定

法第17条に規定する「財産を取得した者に係る相続税の課税価格が当該財産を取得したすべての者に係る課税価格の合計額のうちに占める割合」(→按分割合のこと)に小数点以下2位未満の端数がある場合において、その財産の取得者全員が選択した方法により、各取得者の割合の合計値が1になるようその端数を調整して、各取得者の相続税額を計算しているときは、これを認めて差し支えないものとする。
→(ポイント)按分割合の小数点2位未満の端数は、有利になるように選択可能

2. 各相続人等の納付税額の計算

 算出税額が、そのまま納付税額となるわけではなく、上記1で計算した各相続人等の税額(相続税額の加算の規定の対象者については、20%の加算後の金額)から各種の税額控除額を控除した後の額が各人の納付税額になります。加算や各種の税額控除は、次の順序で計算します。詳しくは、次回以降でご説明致します。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)


つづく→次回は「相続税額の2割加算」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年09月04日

「相続税額の2割加算について」 〜相続税入門第22回〜

1.趣旨

(1)被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含む)及び配偶者以外の者については、遺産の取得原因に偶然性が強いことへの調整

(2)孫に相続・遺贈した場合、結果的に税負担を1回免れることに対する調整

2.対象者

一親等の血族(代襲相続人を含む)及び配偶者以外の者

※「一親等の血族」の留意点

顱紡綵荏蠡蛙佑任△觴圓相続を放棄した場合には2割加算の対象者となります。

髻冒蠡垣燃曚裡桶箍短酸度の対象には、養子は含まれません。が、数年前の税法改正により、いわゆる孫養子については、その養子が代襲相続人となっている場合を除き2割加算の対象に含まれることになりました。

鵝膨招和座阿両豺隋父母以外、例えば祖父祖母が相続人であっても2割加算の対象者となります。

堯冒蠡崖始の時において被相続人の1親等の血族に該当しない相続時精算課税適用者については、その相続税額のうち被相続人の1親等の血族であった期間内に被相続人からの贈与により取得した相続時精算課税適用を受ける財産の価額に対応する相続税額については、2割加算の対象とはなりません。

3.加算対象者の相続税額

加算対象者の相続税額は、第21回の1.で算出した相続税額にその100分の20に相当する金額を加算した金額となります。


(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)
つづく→次回は「相続税の税額控除の計算・贈与税額控除」についてです。

記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2005年10月02日

「相続税の税額控除の計算について(1)」 〜相続税入門第23回〜 

「相続税の税額控除の計算・贈与税額控除」について

1.贈与税額控除(暦年課税分)

 相続開始前3年以内に被相続人から贈与により取得した財産は、生前贈与加算の対象となり、相続税の課税対象となります。(詳しくは第18回をご参照ください)
 この結果、贈与の際の申告時に支払った贈与税と今回の相続の際の相続税が、課税されることとなります。この相続税と贈与税の二重課税を調整するために、贈与時に支払った贈与税額を相続税額から差し引く計算をします。
 次の算式で計算した金額が算出税額から控除されます。控除額が算出税額を超える場合には相続税額は0になりますが、還付を受けることはできません。

--------------------------------------------------------
贈与税額控除額=その年分の贈与税額×
(生前贈与加算された贈与財産の価額/その年分の贈与税の課税価格)
--------------------------------------------------------

(留意点)
a.生前贈与加算及び贈与税額控除の計算上、贈与税の配偶者控除の対象となったものについては、贈与を受けなかったものとみなして計算します。

b.相続開始年分の被相続人からの贈与については、贈与税の非課税であるため、対象外です。

c.基礎控除額以下の贈与については、生前贈与加算の対象にはなりますが、贈与税額控除の金額は0となります。

d.算式中の贈与税は、相続開始前3年以内の贈与財産に対して課されるべき贈与税(税務署側から既に更正又は決定をすることができなくなったものを除きます)
とします。申告漏れなどにより支払っていない贈与税については、速やかに申告により納税するなど所定の手続をとることとなります。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)


つづく→次回は「相続税の税額控除の計算について(2)」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング



Posted by funaizc at 2005年10月29日

「相続税の税額控除の計算について(2)」 〜相続税入門第24回〜 

「相続税の税額控除の計算・配偶者の税額軽減」について

1.趣旨

(1)配偶者の遺産形成への貢献度を考慮
(2)同一世代間の財産移転であることへの配慮
(3)被相続人死亡後の配偶者の生活への配慮

2.対象者

被相続人の配偶者(※注)で相続又は遺贈により財産を取得した者
※注・・・「配偶者」・・・あくまで正式な婚姻関係のある者をいい、
 内縁関係にある者は含まれません。

3.税額の計算

   配偶者の税額軽減の適用を受けた配偶者の納付税額は、
   次の算式により計算します。


A−B=納付税額(AがBより少ない場合には納付税額はゼロになります)
 A・・・贈与税額控除適用後の算出税額                 
 B・・・相続税の総額×(1億6000万円又は配偶者の法定相続分
相当額のうちいずれか少ない金額)/課税価格の合計額   
    

留意点

(1)申告期限までに遺産の分割が行われていること。未分割の場
合、この規定の適用はありません。ただし、申告期限後3年
   以内に分割される見込みがある場合、当初申告時に所定の書
   類を添付したうえ、後日分割時に「更正の請求」をすること
   により納めた相続税が還付されます。

(2)申告書を所定の添付書類とともに提出すること。なお、この特
例の対象となる財産には、仮装又は隠ぺいされていた財産は含
まれません。

(3)今回の相続(1次相続)で相続税をもっとも軽減するためには、
相続税の申告期限までに遺産分割協議を整えるなど、配偶者が
相続する遺産を確定させその遺産額を法定相続分又は
1億6,000万円のいずれか多い金額にすれば、この規定のメリッ
トを最大限活用できます。
   しかし、あまり今回の相続税を少なくすることだけにこだわる
と、次(配偶者の相続発生時)の相続税負担が大きくなること
がありますので、慎重に分割しましょう。たとえば、配偶者の
相続が続いて発生しそうな場合や、配偶者に固有の財産が多額
にある場合には必ずしも法定相続分または16,000万円以上相続
する事が有利とはいえませんのでご注意ください。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)


つづく→次回は「相続税の税額控除の計算について(3)」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング

Posted by funaizc at 2005年11月27日

「相続税の税額控除の計算について(3)」 〜相続税入門第25回〜 

「相続税の税額控除の計算・未成年者控除」について

1.趣旨

成年(20歳)に達するまでの養育費負担への配慮

2.対象者

相続や遺贈により財産を取得した者が以下のすべての条件にあてはまればこの規定の適用を受けます。

(1)無制限納税義務者であること(第9回「相続税の納税義務者について」をご参照ください)
(2)法定相続人であること(相続の放棄により相続人に該当しなくなった場合でも法定相続人に該当すれば適用あり)
(3)相続開始時に20歳未満であること(婚姻により成年に達したとみなされた者についても適用があります)

3.未成年者控除の額の計算

6万円×20歳に達するまでの年数(1年未満の端数切上)=未成年者控除額

留意点

(1)未成年者控除額がその未成年者本人の相続税額より大きいため、控除額の全額を引ききれないことがあります。この場合、その引ききれない部分の金額は、その未成年者の扶養義務者の相続税額から差し引きます。
(2)その未成年者が今回の相続以前にもこの規定の適用を受けているときは、控除額が制限される場合があります。
(3)この規定は相続又は遺贈により未成年者が財産を取得した場合に適用となりますので、未成年者が財産を全く取得していないようなときには、(1)の扶養義務者から控除するといったことはできませんので、十分注意してください。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)


つづく→次回は「相続税の税額控除の計算・障害者控除」についてです。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング


Posted by funaizc at 2006年01月09日

「相続税の税額控除の計算について(4)」 〜相続税入門第26回〜 

「相続税の税額控除の計算・障害者控除」について

1.趣旨
障害者の生活保障への考慮

2.対象者
相続や遺贈により財産を取得した者が以下のすべての条件にあてはまればこの規定の適用を受けます。

(1)無制限納税義務者であること
  (第9回「相続税の納税義務者について」をご参照ください)
(2)法定相続人であること
  (相続の放棄により相続人に該当しなくなった場合でも法定相続人に該当すれば適用あり)
(3)障害者であること 障害者・・・一般障害者と特別障害者の意義(一般的には次のような方)

[一般障害者]
3〜6級の身体障害者手帳を持っている者
知的障害者と判定された者
2級、3級の精神障害者保健福祉手帳を持っている者

[特別障害者]
1級、2級の身体障害者手帳を持っている者
重度の知的障害者と判定された者
1級の精神障害者保健福祉手帳を持っている者

※この他にも一定の条件に該当する者がこの規定の適用を受ける「障害者」となります。

3.障害者控除の額の計算
6万円(特別障害者12万円)×70歳に達するまでの年数(1年未満の端数切上)=障害者控除額

留意点

(1) 障害者控除額がその障害者本人の相続税額より大きいため、控除額の全額を引ききれないことがあります。この場合、その引ききれない部分の金額は、その障害者の扶養義務者の相続税額から差し引きます。
(2) その障害者が今回の相続以前にもこの規定の適用を受けているときは、控除額が制限される場合があります。
(3) この規定は相続又は遺贈により障害者が財産を取得した場合に適用となりますので、障害者が財産を全く取得していないようなときには、(1)の扶養義務者から控除するといったことはできませんので、十分注意してください。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)

つづく→次回は「相続税の税額控除の計算・相次相続控除」についてです。

記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング


Posted by funaizc at 2006年02月05日

「相続税の税額控除の計算・相次相続控除」〜相続税入門第27回〜 

1.趣旨

短期間内に2回以上にわたって相続が発生した場合には、同じ財産について2回以上の相続税が課税されるケースがあります。こういう相続税の負担を調整するため、10年以内に2回以上相続税がかかる場合には、前回の相続時の相続税額を今回の相続税額から控除する「相次相続控除」の規定が設けられています。

2.対象者

相続や遺贈により財産を取得した者が、その相続(以下「第2次相続」)の被相続人が第2次相続の開始前10年以内に開始した相続(以下「第1次相続」)によって財産を取得していれば、この規定の適用を受けます。

3.相次相続控除の額の計算

その被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者については、その相続税額(贈与税額控除、配偶者の税額軽減、未成年者控除、障害者控除の適用がある場合には控除後の税額)から、その被相続人が第1次相続によって取得した財産について課された相続税額のうちの一定額に相当する金額が控除されることになります。
 なお、この場合の「相次相続控除として控除される一定額に相当する金額」は、次の算式によって計算した金額となります。

   C   D   10−E
A×------×------×--------
  B−A  C    10

A:第2次相続の相続人が第1次相続により取得した財産に対して課された相続税額
B:第2次相続の相続人が第1次相続により取得した財産の価額(債務控除後)
C:第2次相続の相続人及び受遺者の全員が取得した財産の価額の合計額(債務控除後)
D:相次相続控除を受ける者の取得した財産の価額(債務控除後)
E:第1次相続の開始の時から第2次相続の開始の時までの年数(1年以内の端数切捨)

留意点

(1)相続を放棄した者及び相続権を失った者については、たとえその者が遺贈によって取得した財産がある場合であっても、この規定の適用はありません。

(2)相次相続控除の計算に当たって、計算の基礎とされる第1次相続、第2次相続に係る財産は、第1次、第2次を通じ、相続又は遺贈により取得した財産に限られています。第1次相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けたものは相次相続控除の計算の基礎とされる財産に含みますが、相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産については、相次相続控除の計算の基礎とされる財産から除かれます。

(3)相次相続控除の対象となる相続税額には、利子税、延滞税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税に相当する税額は含まれません。

(4)平成15年度の税制改正項目
 相次相続控除の税額計算の基礎となる第1次相続の相続税額は、第2次相続に係る被相続人から相続又は遺贈によって取得した財産に係る相続税について提出すべき相続税の申告書の提出期限までに第1次相続に係る相続税として納付した税額、又は納付すべきことが確定した税額に限られます。したがって、例えば第1次相続の修正申告による納付すべき税額が第2次相続に係る申告書の提出期限を経過し後に確定したような場合には、第2次相続により取得した相続財産に係る相次相続控除額は、第1次相続の当初申告の相続税額を基礎として計算することとされていました。
 上記の規定が平成15年度の税制改正により廃止されたため、平成15年4月1日以降に相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税については、第2次相続の申告期限後に提出された第1次相続の修正申告等により第1次相続税額に異動が生じた場合には、異動後の相続税額により相次相続控除を計算することになります。


(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)

つづく→次回は「相続税の税額控除の計算・外国税額控除」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2006年02月20日

「相続税の税額控除の計算・外国税額控除について」 〜相続税入門第28回〜 

1.趣旨

国際間の二重課税の調整

2.対象者

相続や遺贈により財産を取得した者が以下のすべての条件にあてはまればこの規定の適用を受けます。
(1) 制限納税義務者でないこと(第9回「相続税の納税義務者について」をご参照ください)
(2) 在外財産を取得したこと
(3) 在外財産に対してその地の法令により相続税に相当する税が課せられたこと
※注)制限納税義務者については国内にある財産に対してのみ相続税が課せられます

3.外国税額控除の額の計算

1.外国で課せられた税額

                    在外財産の価額
2.相次相続控除後の算出税額×-------------------------------------
               相続又は遺贈により取得した財産の価額

1.又は2.のうちいずれか少ない金額

(留意点)

相続等により財産を取得した者の納付すべき相続税額は、各相続人及び各受遺者に按分された相続税額(相続税額の加算が行われる場合には、その加算後の税額)から、税額控除額を、下記の順序に従って控除した残額とされています。
 この場合、先順位の税額控除をして、相続税額が、ゼロ又はマイナスとなる場合は、それ以降の税額控除をすることもなく、その者の納付すべき相続税額はないものとされています。

(相続税の税額控除の順序)
(1) 贈与税額控除
(2)配偶者に対する相続税額の軽減
(3)未成年者控除
(4)障害者控除
(5)相次相続控除
(6)在外財産に対する相続税額の控除

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)

つづく→次回は「相続税の申告・納付方法の検討について」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング


Posted by funaizc at 2006年03月13日

「相続税の申告・納付方法の検討」 〜相続税入門第29回〜 

1.相続税の申告期限及び納付期限

相続税の申告期限及び納付期限は、被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月
以内です。たとえば、3月15日に死亡すれば、翌年の1月15日が期限となります。
(期限となる日が土曜日、日曜日、祝日に該当する場合には、その翌日です。)

※相続税の申告が不要である場合があります(死亡された人のうち約95%は不要)
相続人各人の課税価格の合計額が基礎控除額の範囲内である場合には、申告も納
付も不要です。(但し、小規模宅地の評価減などの申告することにより認められ
る特例を使った計算をする場合には、申告のみ必要な場合があります。)

2.相続税の申告書の提出先

被相続人の住所地の所轄税務署となります。(相続人の住所地の税務署ではあり
ませんのでご注意ください。)

3.相続税の納付方法


(1)原則的方法・・・金銭による一時納付

 納付すべき相続税を納期限までに一時に納付する方法です。これが原則的(本来
の)納付方法です。
 しかし、相続税額の金銭による一時納付が不可能な場合だってありますよ。
(たとえば、相続財産の大半が不動産だったような場合などが考えられます)そ
こで、次の2つの納付方法が認められています。

(2)「延納」金銭による分割納付

 前記(1)の金銭による一時納付は無理でも、将来の収入により相続税額を分割す
れば金銭納付することが可能な場合の納付方法です。延納期間は、相続財産に占
める不動産等の割合によって異なりますが、最長延納期限は20年です。

(3)「物納」相続財産による納付

 前記(1)(2)の方法でも相続税を納付することができない場合にのみ、相続によ
り取得した財産(その財産により取得した財産を含む)を金銭の代わりに納付する
方法です。
例外的な納付方法であり、金銭で納付することができない場合にのみ、金銭で納
付を困難とする金額を限度として認められるものです。

※(2)(3)の納付方法は、税務署と事前の折衝を要する場合もあります。また、申
告期限内に別途申請書その他所定の書類の提出が必要になります。納付方法につ
いては、余裕を持ってご検討ください。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)


つづく→次回は「相続税の税務調査」です。


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング


Posted by funaizc at 2006年04月02日

「相続税の税務調査について」 〜相続税入門第30回〜 

1. いつどのようにして行われるのでしょう?

 通常、当事務所(FZC高松)のある四国では申告及び納付を行った後1〜2年くらいして税務署から「税務調査」の連絡がある場合があります。
「えっ!相続税も税務調査があるの?」と思われるかもしれません。通常、税務調査といえば、法人税や所得税を思い浮かべる場合が多いのですが、相続税にも税務調査があります。

 すべての申告に税務調査が行われることはないのですが、遺産総額が多額である場合などには行われることが多いようです。「なにも悪いことしてないのに、何故、税務調査があるの?」とおっしゃる方もいらっしゃいます。一部のニュースをご覧になり、税務調査=隠匿した財産がある場合行われると思っていらっしゃるようですね。これも、税務調査を受けたうえ、特に修正すべき事項なし、という結果になることもあるので、一概にはいえないようです。

 映画の「マルサの女」のイメージがあるのか、税務調査といえば「怖い」イメージを受ける方もいらっしゃるかと思います。いきなり税務職員が自宅に来る、ということは全くないわけではないのでしょうが、普通、事前に連絡があり日程を調整したうえで行われることが多いので安心してください。

2.税務調査ってどんなことをするの?

 また、税務調査の流れですが、午前中は故人の生い立ち・職歴や趣味などについて質問されることが多く、その質問の回答の中からも財産漏れはないかというような確認がなされます。(例えば、趣味がゴルフであれば、ゴルフ会員権はないのか等。)午後からは、主に申告した財産に関しての実体確認が行われます。申告書に添付した残高証明等のコピー類の現物確認や預金に関しては通帳などの確認が行われます。

こういった税務調査で何を調べられるかというと、次の2つがポイントです。

A.財産の申告漏れの有無
B.家族名義となっているが実は故人の財産であるものの有無

3.税務調査を上手に受けるコツってあるの?

 税務調査当日は、終日(お昼に1時間ほど休憩をとります)、様々な質問があると思われますが、相続税の税務調査では一般に法人や個人事業者でないため帳簿記録に乏しく、日が経つにつれ記憶があやふやなものもあるため、すべての質問に対して即答できないこともあるかと思います。必ずしも即答しなければならないわけではないと思われますので、不明な点については、後日、改めてご回答いただけます。落ち着いてご対応されることが肝要です。

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より転載)



記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




Posted by funaizc at 2006年05月28日



相続の基礎知識
 -相続とは
 -相続の手続きと流れ
 -相続財産とは
 -法定相続とは
 -法定相続分の計算方法
 -遺産の取得と放棄

相続税の基礎知識
 -相続税とは
 -みなし相続税とは
 -相続税の計算方法
 -相続税の申告
 -延納と物納

財産評価の基礎知識
 -財産の種類と評価
 -宅地の評価
 -住宅の評価
 -特殊な不動産の評価
 -農地の評価

遺産分割の基礎知識
 -遺産分割
 -遺言による遺産分割
 -協議による遺産分割
 -調停及び審判
 -特別受益と寄与分

遺言の基礎知識
 -遺言の必要性
 -遺言について
 -遺言書の種類と内容
 -その他の遺言知識

相続対策三原則
 -相続税対策
 -納税資金対策
 -争族対策

 -事後対策について

相続対策の手法
 -法人の設立
 -自社株式の対策
 -生命保険の相続対策
 -養子縁組の対策

生前贈与による対策
 -基礎控除の利用
 -配偶者控除の利用
 -住宅取得資金の贈与
 -生命保険料を贈与する
 -相続時精算課税の対策

不動産の相続対策
 -土地の有効活用
 -アパートマンション経営
 -その他の有効活用
 -事業用資産の買換特例
 -低収益物件の再生
 -貸宅地の整理
掲載されている情報は、執筆時の法令と一般的な事例に基づいており、法改正等に対応できていない場合や、具体的な事案にはあてはまらない場合があります。当サイトの情報を下に行った行為については、当サイトの管理者(高田吉孝)及び(株)青山財産ネットワークスは一切の責任を負いませんので、ご了承ください。
Copyright2004 y.takada. 参考文献一覧
記事・写真などの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。