高田吉孝のブログ

不動産経済通信2014年12月17日号掲載インタビュー記事 『自己資金少ない賃貸住宅建設はリスク大』

 12月14日のブログで、「今年最後は、週刊文春12月4日号の『住宅・住宅設備特集/専門家に聞く』p92にコメント掲載されましたので、ここでPRしておきます。」と書きましたが、そのあとの17日に業界紙ではありますが、不動産経済研究所さんの日刊不動産経済通信にインタビュー記事が掲載されましたので、転載します(テキスト文章は末尾に掲載)。

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 〜自己資金少ない賃貸住宅建設はリスク大―青山財産NW、財産規模の把握が重要〜


 来年11日からの相続税課税強化を控え、土地オーナーによる賃貸住宅建設やタワーマンション購入による資産組換えなど、節税対策が多く取られるようになっている。加熱する相続税対策について、財産や不動産に関するコンサルティング業務を展開する青山財産ネットワークスの財産コンサルティング事業本部第二事業部事業部長の高田吉孝氏に聞いた。


 ―― 最近話題になっている相続税対策についてどう考えているか。

高田氏 やる必要のない対策が増えている。これまでの相続税対策は土地オーナーが賃貸住宅を建てるのが一般的だった。しかし今はプチ富裕層にまで広がり、しかも過剰に行われている。タワーマンション購入による節税は理屈はあっているが、全部が全部成功するわけではない。自己資金で購入するのはいいが、ない人が値上がりを前提にした購入を行うべきではない。現在は建築費が高騰しており、一部の物件しかうまくいかないだろう。そもそも来年1月の課税強化では8000万円の課税価格の場合、1次相続税額で非課税だったのが175万円に広がる程度。40億円の1次相続でも相続税の増加額は約7.6%増にとどまる。そこまで対策を行う必要はない。

 ―― 賃貸住宅建設が増加傾向にある。

高田氏 土地オーナーによる賃貸住宅建設についてはこの20年で2割も家賃が下がっているエリアもある。これ以上家賃が下がるとまずいオーナーは多い。賃貸住宅建設の問題点は人口と資金計画。東京都でも20年以降は人口減に向かう。また20年後には入居者の中心であった2049歳が大幅に減る。サブリースは更新の際に家賃の下落を受け入れざるを得ない。家賃下落を前提に収支計画を立てて、自己資金をしっかりと入れて建設すべき。賃貸住宅の建築に当たっては借入れが当たり前のようになっているが、土地を一部売ってでも自己資金を作った方がいい。今後20年で家賃は30%ほど下がる可能性がある。

 ―― いい相続税対策とは何か。


高田氏 相続税を過剰に怖がるべきではない。財産の規模や、家業などの自分を取り巻く環境をしっかりと把握する必要がある。そこを把握すれば適切でバランスが取れた対策はみえてくる。また、誰のための相続税対策なのかを資産家は考える必要がある。例えば長男への家督引継ぎもある家庭もあれば、そういうことを考えないで済む一般家庭もあり、そういった事情の違いも出てくる。規模にかかわらず共通する項目としては、遺産分割。そして納税資金対策から入ること。今は「節税」というキーワードが独り歩きし、過剰な節税対策ばかりが過熱している。相続税をゼロにしたいという人もいる。賃貸住宅の建設などでどんどん借入れを行えば一時的にできなくはないが、過剰な節税対策は無理が生じる。分割を視野に入れ、不動産を適切に組み込み、保険など金融資産も採り入れていくこと。課税価格が1億円程度の一般家庭であれば生命保険の非課税枠の利用や生前贈与、小規模宅地の特例などを活用すればいい。欲をかきずるのは失敗につながる。資産を守る意識は大事だが、そもそも税制は資産が減るように設定されている。やりすぎの筆頭は借金。賃貸住宅の建設は半分は自己資金を入れるべきだ。土地オーナーが長男に土地を全て相続させたいというケースが多く、そのために対策を立てようとするが、全部を守ろうとするのはなかなか厳しい。





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