高田吉孝のブログ

税制の抜本改正は先送りも増税だけは待ったなし…

今年6月21日に政府税調から「個人所得課税に関する論点整理」と称する増税案が発表されました。いわゆるサラリーマン増税といわれたものですが、給与所得控除の見直しは、サラリーマンだけでなく、不動産管理会社などの同族法人を持つ大家さんにとってもその動向がとっても気になるところですが、またしても増税の話がぞろぞろ出てきています。
 政府税制調査会(首相の諮問機関)が2006年度税制改正に向け今月下旬にまとめる答申の骨格を見てみると、税制についての新しい枠組みを提言するのではなく、過去に導入した減税措置の整理(廃止(増税)方向)に重点が置かれています。消費税率の引き上げ議論が今後本格化するのをにらんで、所得税制を含めた税制の抜本的な見直しは来年論議に先送りし、期間限定で設けた減税措置を集中的に整理、縮小しているのが目立ちます。登録免許税と不動産取得税の減税措置の廃止は、マイホームの購入を考えている個人のみならず、地主さんをはじめとし、不動産取引に関連する人達にとっても大きな影響があるのではないでしょうか。

答申原案の骨子は、
■定率減税は景気回復までの措置で全廃
■情報技術(IT)投資促進税制などによる法人税減税の特例措置は期限を延長しない
■特定財源は道路特定財源を含め一般財源化
■高額納税者の公示制度は廃止
■同種、同等の酒類には同じ税を課すなど酒税体系を簡素化
■登録免許税、不動産取得税の軽減措置の期限延長はしない

 今年の税制改正では見送られた「第3のビール」(ビール風飲料)の増税については、「酒類の分類の簡素化と税負担格差を縮小する」との方向性は明記されましたが、見直し時期などは2007年度以降の継続協議となっていました。環境省が提唱する環境税をめぐっては、「地球温暖化防止につながる」とする推進派と「景気に悪影響を及ぼす」とする反対派が対立し、結論が出なかったようです。また、相続税の物納基準の緩和、手続きの効率化については、その内容が気になるところです。

 なお、登録免許税は、平成15年4月1日から平成18年3月31日までの登記には特例税率(相続登記の場合は、0.2%、売買による所有権移転の場合は、1%)が適用されていますが、平成18年4月1日からは、本来の税率(相続登記の場合は、0.4%、売買による所有権移転の場合は、2%)が適用されることになると思います。

不動産取得税も、平成15年4月1日から平成18年3月31日までに取得した場合は、土地や家屋の価格(固定資産税評価額)の3%となっていますが、こちらも本来の税率である4%になるのだろうと思います。なお、宅地については、平成17年12月31日までに取得した宅地(宅地比準土地を含む。)については、課税標準が2分の1に軽減されています。


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