高田吉孝のブログ

2005年基準地価にみるファンドバブルとマンションバブルの影響…

8b0e10a6.bmp国土交通省は20日、土地取引の目安となる今年7月1日時点の都道府県地価(基準地価)を発表しました。全国平均の地価は前年に比べて4.2%値下がりし、14年連続の下落となりましたが下落幅は1.0ポイント縮小し、東京23区の住宅地で前年比0.5%、商業地では同0.6%それぞれ上昇しています。いずれも15年ぶりのプラスで、大阪や名古屋でも上昇地点が増え、特に大規模な再開発が進むJR名古屋駅周辺では、中村区名駅3丁目が商業地で全国トップの30.6%の上昇と、バブル期並みの勢いで地価が上昇しました。

大都市圏での地価反転の傾向は、1月1日が調査時点の公示価格(3月22日発表)路線価(8月1日発表)でも明確になっていましたので予想通りの結果ですが、地価の「超二極化」と「個別化」がますます進んでいることが基準地価の発表からも明らかとなりました。

国土交通省では、地価が都市部を中心に下げ止まっているのは、景気が底堅く推移するなかで「収益型不動産に対する投資や値ごろ感のある都心のマンション、オフィスの需要が活発になっている」からとしており、「東京都区部平均では上昇になったが、下落地点も3割近くあるので、資産デフレが完全に止まったと言うのはまだ早い」としていますが、私も同感です。

容積率の緩和などを追い風にした再開発や公共交通機関の整備が進んだことも土地の需要を後押ししている要因ではありますが、私は今の地価上昇の大きな要因は、低金利下の金余り現象と、堅調なオフィス需要などにもささえられた不動産市場への投資マネーの流入(ファンドバブル)と活況が続くマンション分譲のための用地取得競争(マンションバブル)のような気がしています。

激しい争奪戦の末、先月末に競り落とされた東京・九段下の旧日債銀本社跡地の再開発ビルの投資利回りは、ついに3%台まで下がり不動産業界に衝撃が走りました。競り落としたのは、三菱地所系の不動産投資信託(J-REIT)ジャパンリアルエステイト投資法人でしたが、不動産業界の人間では考えられない水準だと思います。今後金利が上昇したらいったいどうなるのでしょうか?

また最近は、都心の優良物件(主にこれまではオフィスビルが中心)の取得競争が超過熱しているせいいか、住居系の物件もファンドが積極的に買っています。中古物件から未完成物件まで幅広く物色されているようですが、これらは、実需(マンション賃貸需要)に支えられたものではないような気がしてなりません。地主さんのアパート・マンション建築も減る気配がないところに、ファンドによる賃貸マンションが増加していくと早晩、需要を供給が上回り、いずれバブルが崩壊すると思います。その時、最も被害をこうむるのは、投資家(特に個人投資家)と空室と家賃下落に悩まされる地主(大家)さんという事になってしまうのではないでしょうか。

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●基準地価格とは

国土利用計画法に基づき都道府県知事が基準地を選び、毎年7月1日現在の宅地基準地について公表する標準価格のことで〈公示価格〉と同様の意義を持つものです。

●地価公示価格とは
地価公示法に基づき国土交通省の土地鑑定委員会が標準地を選び、毎年1月1日現在の宅地標準地について国土交通省が公表する正常価格のことで、民間取引の指標とされ、公共収用の基準となるものです。

●路線価とは
毎年1月1日を評価時点として、地価公示価格、売買実例価額及び不動産鑑定士等の地価事情精通者の意見価格等を基に、その路線ごとに公示価格と同水準の価格の8割程度により評価した1崚たりの標準的な画地の宅地の価額をいいます。


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