高田吉孝のブログ

がんばれ大家さん!第10回 借金は早く返すが勝ち

「土地さえあればアパートは建てられます。」「お金は全部銀行が出してくれるから大丈夫です」と言われて、その気になってアパートを全額借入金で建ててしまった大家さんは大勢います。

「借入金は税金対策になり、特に相続税の節税になります。借入金の利息は経費になって、これも毎年の所得税対策になります」と説明されて、「そうか節税になるのならいいかな・・・」。

そして「皆さんそうしてますよ」なんて、日本人の一番弱い言葉を添えられて、駄目押しされてしまいました。


■”アパート建てて節税”の意味

 専門家として正確に言わせてもらいますと、借入金で建てても自己資金で建てても相続税の金額は変わりません。要はアパートを建てると、建築価額と相続税法上の建物評価額に、約2分の1くらいの評価差があるから、アパートを建てると相続税の節税になるといわれているのです。
 そして、土地の評価は、更地よりアパートを建てた後では約20%下がります。借入金で建てるか、自己資金で建てるかは相続税には無関係なのです。それに、相続税が課税される人は節税を気にする必要がありますが、そうでなければ心配ご無用です。
 所得税の節税は、あくまでも利息が経費になるだけです。具体的に言えば、仮に3000万円を年3%の金利で借り入れしていれば、金利は3000万円×3%=90万円を年間支払います。本人の所得税や住民税が20%であれば、節税されるのは90万円×20%=18万円だけです。結局90万円−18万円=72万円は支出しているのです。


■借入金を早く返して身軽になろう

 もし大家さんに手持ち現金があれば、借入金はどんどん返済してください。今は、定期預金にしていても利息はゼロに等しい時代です。借入金を返済すれば借入金の金利(仮に3%)はなくなり、預金を年3%で運用したのと同じになります。
 全額が無理であれば、一部でもよいでしょう。さらには他の資産、例えば収入を生んでいらない土地で活用が難しい土地があれば、売却して資金を作って借入金を返済してしまいましょう。返済すると、とにかくほっとしますから。

 家賃が下落しています。建てたときは経済が右肩上がりで家賃は上昇するかもしれない、ということで計画されたこともあったでしょう。今は、いや、これからしばらくはデフレです。物価はもちろん、家賃も下がってきています。競争も厳しくなってきて、ときには空室になるかもしれません。

 古くなったら、手を加えなければアパート経営は難しくなってきました。大家さんが今打つ手は、借入金はできるだけ早く返済して身軽になることです。返済すると今度は家賃がまるまる手元に入り、預金が増えてきます。

最後に一言「皆さん返済していますよ」。これは”本当の話”です。


「がんばれ大家さん!賃貸住宅経営の50のヒント」
(タクトコンサルティング 本郷 尚先生著)より転載

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