高田吉孝のブログ
「個人所得課税に関する論点整理」に思うこと…
先々週からブログで取り上げてきましたが、政府税制調査会（首相の諮問機関）による所得税と個人住民税の改革についての報告書「個人所得課税に関する論点整理」が２１日公表されました。内容については、ほぼ事前の報告どおりで増税項目が目立つ内容となっています。
報告書を読まれる方はそう多くないかもしれませんが、読めばきっと腹立たしくなるのはきっと私だけではないと思います。例えば、２．所得の種類と税負担のあり方の（１）所得区分�ゝ詬申蠧世里�だりで、「給与所得者であることを理由として、所得の計算にあたって特別の斟酌を行う必要は乏しくなっている。給与所得控除の見直しが課題となる。被用者特有の〜〜」と給与所得控除の見直しについて書かれていますが、サラリーマンからすれば、ほんといいかげんにして欲しい！サラリーマンでなくとも所得税増税の前にもっとやることがあるだろうと思っていると思います。増税の前にまず歳出削減を徹底し、政府のリストラを断行するのはもちろん、地方財政の無駄な支出なども徹底的になくして欲しいものです。
昨年秋に大阪市で公費によるスーツの支給など職員厚遇が発覚したもの記憶に新しいですが、先日（２４日）国土交通省が、全国６地方整備局で「作業服」と名目を偽り、レクリエーション用のスポーツのユニホームを購入していたことを明らかにしました。こんなのは氷山の一角でしょうが、世論一般的には、増税を議論する前にそっち（歳出削減とリストラ）がまず先だと思っているのではないでしょうか。時を同じくして経済財政諮問会議は今年の骨太方針で「小さくて効率的な政府」を掲げ、財政問題では、今後一年以内に「歳出・歳入一体改革」の選択肢と改革工程を明らかにするとしていますが、結局は骨太ではなく骨抜きになるような気がしてなりません。
小泉首相は「任期中に消費税率を上げない」と宣言していますが、増え続ける社会保障費の財源を捻出するには、歳出削減と増税は避けられない状況であり、今回所得税の増税路線を明確にしたのは、社会保障費の財源確保には所得税の増税が必要だと訴えることにより、所得税が増税となるなら消費税率のＵＰのほうがましと思わせる財務省の戦略のような気がしてなりませせん。
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