高田吉孝のブログ

「相続税の非課税財産について(2)」 〜相続税入門第16回〜 

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

相続税の非課税財産
 今回も引き続き相続税の「非課税財産」についてご説明いたします。

<相続税法12条>

(6)相続人が受け取った退職手当金等のうち、一定の金額・・・

適用を受けることができる人、一定の金額の計算については、前回の(5)の項をご参照ください。

→(注)似ていますが課税対象とならない「弔慰金」に注意しましょう。第13回 2.相続や遺贈により取得したものとみなされ財産の(2)退職手当金、功労金などのうち注2)の弔慰金等の項に詳しく記載しています。

<租税特別措置法70条>

(7)相続財産等を申告期限までに国などに寄付をした場合におけるその寄付財産・・・

※国などとは、国・地方公共団体・特定の公益法人(公益の増進に著しく寄与するものとして限定列挙されており、租税回避を防ぐため、一定の条件が付いています)をいいます。
※特定の公益法人に対する寄付のうち、法人設立のための財産の提供についてはこの規定の適用はありません。
※また、香典返しに代えて行う贈与についてもこの規定の適用はありません。そういえば、法人税や所得税でも「寄付金」については同じような規定があります。

(8)相続財産等を申告期限までに特定公益信託に支出した場合におけるその金銭・・・

※特定公益信託とは、公益の増進に著しく寄与するものとしての要件を満たすものとして証明されたもので、租税回避を防ぐため、一定の条件が付いています。

<災害減免法6条>

(9)相続税の申告期限前に災害により被害を受けた財産など・・・

※災害による被害の額が財産の1/10以上である場合には、その被害を受けた部分の価額は財産の価額から差し引いて計算することができます。

非課税の規定を活用することによって相続税を軽減することもできます。

つづく→次回は「債務控除について」です。

船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング






相続の基礎知識
 -相続とは
 -相続の手続きと流れ
 -相続財産とは
 -法定相続とは
 -法定相続分の計算方法
 -遺産の取得と放棄

相続税の基礎知識
 -相続税とは
 -みなし相続税とは
 -相続税の計算方法
 -相続税の申告
 -延納と物納

財産評価の基礎知識
 -財産の種類と評価
 -宅地の評価
 -住宅の評価
 -特殊な不動産の評価
 -農地の評価

遺産分割の基礎知識
 -遺産分割
 -遺言による遺産分割
 -協議による遺産分割
 -調停及び審判
 -特別受益と寄与分

遺言の基礎知識
 -遺言の必要性
 -遺言について
 -遺言書の種類と内容
 -その他の遺言知識

相続対策三原則
 -相続税対策
 -納税資金対策
 -争族対策

 -事後対策について

相続対策の手法
 -法人の設立
 -自社株式の対策
 -生命保険の相続対策
 -養子縁組の対策

生前贈与による対策
 -基礎控除の利用
 -配偶者控除の利用
 -住宅取得資金の贈与
 -生命保険料を贈与する
 -相続時精算課税の対策

不動産の相続対策
 -土地の有効活用
 -アパートマンション経営
 -その他の有効活用
 -事業用資産の買換特例
 -低収益物件の再生
 -貸宅地の整理
掲載されている情報は、執筆時の法令と一般的な事例に基づいており、法改正等に対応できていない場合や、具体的な事案にはあてはまらない場合があります。当サイトの情報を下に行った行為については、当サイトの管理者(高田吉孝)及び(株)青山財産ネットワークスは一切の責任を負いませんので、ご了承ください。
Copyright2004 y.takada. 参考文献一覧
記事・写真などの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。