高田吉孝のブログ

「相続税の課税財産について(4)」 〜相続税入門第14回〜 

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

2.相続や遺贈により取得したものとみなされる財産
以下、その他のものをご説明します。

(3)生命保険契約に関する権利

a.相続開始の時にまだ保険事故が発生していない(いわゆる掛捨保険を除きます)
b.契約者≠被相続人
c.保険料負担者=被相続人(一部負担している場合を含みます)
a〜cまでの条件にあてはまる生命保険契約については、以下の金額を相続又は遺贈により取得したものとみなされます。(bの契約者が被相続人だった場合=本来の財産)
相続開始日現在の時価=解約返戻金相当額(注1)×被相続人負担の保険料/払込保険料総額

(注1)H18.3.31までは旧26条の算式(払込保険料総額×0.7−保険金額×0.02)による金額を時価とすることができます。

その他、「みなし相続財産」には「定期金に関する権利(郵便年金契約などで、被相続人≠契約者、被相続人=掛金負担の場合。(被相続人の死亡で受給できないもの))」「保証期間付定期金に関する権利(被相続人が生存中に受けていた定期金の継続受給権)」「契約に基づかない定期金に関する権利(遺族年金を除く退職年金の継続受給権など)」「その他の利益の享受(注2)」があります。

(注2)「その他の利益の享受」

被相続人の遺言によって受けた利益などで次のものは遺贈によって取得したものとみなされます。

a.信託行為や信託に係る受益者の変更などがあった場合の信託の利益
b.著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合
c.対価を支払わないで又は著しく低い対価で債務の免除・引受又は第三者による債務の弁済を受けた場合
d.a〜cまでの他に、対価を支払わないで又は著しく低い価額の対価で経済的利益を受けた場合の利益

→(参考)このみなし規定の適用に当たっては、支払った対価が「著しく低い価
額」であるか否かの判定が最も重要なこととなりますが、これについて、相続税
法においては、所得税法のように明文の規定が設けられてなく、解釈運用に委ねられています。(土地・建物・上場株式について対価を伴うものについては一定のしばりがあります。)したがって「著しく低い価額の対価」に該当するか否かの判定についても、個々の具体的事例に即し判定せざるを得ません。この場合、譲渡があった財産が2以上ある場合には、譲渡があった個々の財産ごとに判定するのではなくて、財産の譲渡があった時ごとに譲渡があった財産を一括して判定するものとするようです。(相基通7 -1)

つづく→次回は「相続税の非課税財産について(1)」です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


記事がお役に立ちましたらランキングに
ご協力お願いいたします。
人気blogランキング




相続の基礎知識
 -相続とは
 -相続の手続きと流れ
 -相続財産とは
 -法定相続とは
 -法定相続分の計算方法
 -遺産の取得と放棄

相続税の基礎知識
 -相続税とは
 -みなし相続税とは
 -相続税の計算方法
 -相続税の申告
 -延納と物納

財産評価の基礎知識
 -財産の種類と評価
 -宅地の評価
 -住宅の評価
 -特殊な不動産の評価
 -農地の評価

遺産分割の基礎知識
 -遺産分割
 -遺言による遺産分割
 -協議による遺産分割
 -調停及び審判
 -特別受益と寄与分

遺言の基礎知識
 -遺言の必要性
 -遺言について
 -遺言書の種類と内容
 -その他の遺言知識

相続対策三原則
 -相続税対策
 -納税資金対策
 -争族対策

 -事後対策について

相続対策の手法
 -法人の設立
 -自社株式の対策
 -生命保険の相続対策
 -養子縁組の対策

生前贈与による対策
 -基礎控除の利用
 -配偶者控除の利用
 -住宅取得資金の贈与
 -生命保険料を贈与する
 -相続時精算課税の対策

不動産の相続対策
 -土地の有効活用
 -アパートマンション経営
 -その他の有効活用
 -事業用資産の買換特例
 -低収益物件の再生
 -貸宅地の整理
掲載されている情報は、執筆時の法令と一般的な事例に基づいており、法改正等に対応できていない場合や、具体的な事案にはあてはまらない場合があります。当サイトの情報を下に行った行為については、当サイトの管理者(高田吉孝)及び(株)青山財産ネットワークスは一切の責任を負いませんので、ご了承ください。
Copyright2004 y.takada. 参考文献一覧
記事・写真などの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。