高田吉孝のブログ

「相続税の課税財産について(2)」 〜相続税入門第12回〜

(船井財産コンサルタンツ高松 教えて!美佳先生より)

2.相続や遺贈により取得したものとみなされる財産

民法上は相続や遺贈により取得した財産ではないのですが、実質的にそれと同じような効果があるため相続税が課税されるもの(一般に「みなし相続財産」と呼ばれています)には生命保険金や退職手当金等があります。まずは、生命保険金についてご説明します。

(1)生命保険金・・・被相続人の死亡により受け取る生命保険契約の保険金及び偶然の事故に基づく死亡により受け取る損害保険契約の保険金のうち、その保険料を被相続人が負担していたものは、相続財産とみなされ、相続税の課税対象となります。

注1)
相続税法に規定する生命保険契約及び損害保険契約の範囲については、保険業法の規定により免許を受けた保険会社や外国保険業者と締結した保険契約など特定のものに限定されている(相基通3-4、3-5)ので、これらの範囲に該当しない生命保険契約など、例えば、日本で免許を受けていない外国保険事業者と締結した生命保険契約などは、相続税法に規定する生命保険契約に該当せず、所得税の課税対象となり、一時所得として課税されます。

注2)
保険料負担者と課税関係をまとめると以下のようになります。

イ.保険料負担者=被相続人・・・みなし相続財産となり相続税の課税対象
ロ.保険料負担者=受取人・・・所得税の課税対象
ハ.保険料負担者=上記以外の人・・・贈与税の課税対象

注3)
生命保険金のうち年金形式で支払われるものについては、みなし相続財産として相続税が課税される他、毎年受け取る保険金について所得税が課税されます。

注4)
保険金には、保険金とともに取得した剰余金、割戻金、前納保険料の額を含みます。

注5)
保険金受取人は、原則的には保険契約によって定められた保険金受取人を指しますが、保険契約上の保険金受取人以外の者が現実に保険金を取得している場合において、保険金受取人の名義変更の手続きがなされていなかったことについて、やむを得ない事情があると認められる場合など、現実に保険金を取得した者が、その保険金を取得することについて相当の理由があると認められるときは、その現実に保険金を取得した者を保険金受取人とすることとされています。たとえば、契約上の保険金受取人は父ですが、夫の独身時代の契約であり結婚や子の出生を機に保険金受取人を妻に変更すべきところ、それをしないまま夫が死亡したような場合が考えられます。


つづく→次回は「相続税の課税財産について(3)」です。


船井財産コンサルタンツ高松 税理士 国方美佳


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