高田吉孝のブログ

増税路線へ、2005年度税制改正大綱のポイント

これまでにも何回か来年度の税制改正の内容については、書いてきましたが、15日、与党(自民、公明両党)は、2005年度税制改正大綱を正式に決定しました。

今回は、昨年の不動産売却での損益通算規制のような闇討ち改正はなく、ゴルフ会員権の譲渡損の損益通算も見送られました。

最も話題になっていた定率減税の縮小については、景気への影響を配慮し、2006年度に原則廃止する方針をにじませながらも、廃止時期は明確にせず、景気の動向次第で必要があれば05年度の縮小も含めて方針を見直し、「経済状況に機動的、弾力的に対応する」と明記した弾力条項が盛り込まれています。

 高齢者に対する個人住民税の非課税措置の廃止なども盛り込まれ、全体的に個人を標的にした増税色の濃い内容となっています。2005年度の増税額は1700億円程度にとどまる見通しですが、2006年度は定率減税の半減分だけで1兆4000億円の増税を見込んでおり、2006年度以降の増税に道筋を付ける内容となっています。

相続税に関しては、改正はなかったものの、政府税制調査会の答申では、「相続税の課税ベースの拡大に引き続き取り組むことが課題である」となっていますので、やはり今後は増税の方向になることが予想されます。

その他、11/21付け記事でも紹介した航空機リースに対する規制も盛り込まれるなど、全体的にはほぼ予想通り?の内容となりました。


わが国の危機的?な財政状況を考えると、その再建は最重要課題であると考えらますので財政健全化に向けての増税路線は多少やむを得ないとは思いますが、やはり先ず取り組むべきことは、聖域なき歳出削減と官のスリム化・効率化ではないでしょうか。その上で、規制撤廃・緩和、新事業の創造を促進し、内需拡大などによる安定した経済成長による税収増を実現させるべきだと思います。

あと、個人的には、海外投資家への課税強化(海外の投資家が投資ファンドの一種である民法組合を通じて日本に投資した場合、利益に対して05年4月から源泉徴収で課税される,総資産の5割以上を不動産で占める企業を買収して得た利益は05年度から申告納税対象になる)を興味深く見ています。昨今話題になっているファンドバブル(収益物件(ビル等)の奪い合いが過熱)には、外資の動向が大きくかかわってきますので、今後の動向にはとても注意が必要ではないかと思います。

また金融所得に対する課税の一体化については、検討課題となり、今回も大きな前進が見られませんでした。納税者番号制度の導入については慎重に考えて欲しいとは思いますが、金融一体課税については、早期に導入されることを期待しています。


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